読売新聞としんぶん赤旗

雑感,出来事

安倍総理が辞任を表明した。潰瘍性大腸炎の持病が再発したことによる辞任だった。この病気は、悪化すると腸の全摘などかなり深刻なことになるようだ。体調不良の状態は、7月中旬から起こっていたようなので、ストレスを抱える仕事から離れて休む必要があると思う。

安倍総理の個人的なことから離れて、安倍自公政権とはなんだったのかは、きちんと振り返る必要がある。
手元にある読売新聞は、グラフで支持率の経緯を示し、出来事を時系列で並べている。赤旗日刊紙は、安倍政権の7年8カ月という表題の表を載せている。 赤旗の方が安倍政権が何をしてきたのか、経緯がよくわかる。
読売新聞は、8月29日の朝刊に「総括安倍政権」という評論文を書き、国論を二分するような課題にあえて挑戦したことを功罪の「功」として、特定秘密保護法、集団的自衛権の見直し、安保法制、テロ等準備罪法を列挙した。読売新聞が、何に賛意を表していたかがよく分かる書き方だ。評論はさらに次のように書いている。
「安保法制などはいずれも世論調査では反対論が根強かったが、支持率の推移を見れば一時的には下がっても、その後は回復した。たとえ反対があっても為政者が必要だとして断固として立ち向かえば、ある程度国民は支持するのである」(2020年8月29日 読売新聞、「総括安倍政権」)
この文章の後にすぐ記事はこう続く。
「その『断固さ』が次第に薄れていってしまったことが求心力の低下につながったと思われてならない」

これは強権政治推進論だ。世論の反対があっても、読売新聞が応援するから断固として戦争する国へと邁進せよ、ということだろう。読売新聞は、憲法改正私案を作成した稀有な新聞社だ。安倍政権を総括する読売新聞は、この会社の基本原則からブレていない。しかし、果たしてこれがジャーナリストの精神なのだろうか。

国民主権と憲法の原則に立って新聞を作成する。戦争を2度と起こさせない。これを新聞の根本理念として権力の監視と批判を行う。こういうメディアがあってもいい。日本共産党は、日本国憲法の完全実施を求める政党なので、しんぶん赤旗は、国民主権と憲法の原則に立って新聞を編集している新聞だと言えるだろう。憲法改正を推進している読売新聞と憲法にもとづく国づくりを求めているしんぶん赤旗を読めば、対立点がどこにあるのかがよく分かる。

安倍政権とはなんだったのか。赤旗の検証は続くだろう。この分析と総括は、次の政権を読み解く力になる。


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Posted by 東芝 弘明