秋に向けての新型コロナ対策

雑感

新型コロナ対策の質問を準備している。今回の質問は秋に向けた対策をどう講じるべきかということを焦点に提起するものになっている。
日本のコロナ対策は、行き当たりばったりで、しかも感染の拡大を本気で抑えるようにはなっていない。感染が広がりはじめると無症状の人が感染を拡大することが指摘されている。無症状の人が日常生活の中で知らないうちに感染を広げてしまうということだ。感染が広がると、地域の中に感染震源地ができる。こうなった場合は、地域の全住民に対するPCR検査を行って、陽性者を隔離して押さえ込む対策が必要になる。この場合のPCR検査は防疫目的となる。この対策と合わせてクラスターが発生しやすい学校や病院、医療機関、介護施設、こども園、役場などにおける定期的なPCR検査が必要になる。

秋になってインフルエンザの流行期に入ると、風邪なのかインフルエンザなのか、コロナなのか症状だけでは判別できない状況になる。必要なのは、新型コロナ対策で導線を分ける対策を講じて、防疫目的で風邪の症状のある人全員に新型コロナのPCR検査を行えるようにすることだ。こうしないと風邪になっても病院にかかれないという状況になる。病院があらたにインフルエンザ対応として新型コロナのPCR検査を行えるようになるとそこに患者が集中することになり、この対応のできない医療機関は、逆に多くの患者の診察機会を失うことにもなる。多くの医療機関で当たり前のように感染対策を行いながら診察とPCR検査を行えるようにしないと、多くの患者を失いかねないという事態も起こる。風邪やインフルエンザの診察の際に行われる新型コロナのPCR検査は、防疫のためのPCR検査になる。

国はこのことが見え始めているので、医療機関に対して診察と検査を行うよう働きかけ、自治体の判断によってはこれらの医療機関を公表してもいいという態度を示した。この方針が徹底されると状況が大きく変わる。

もちろん、PCR検査で検体を採取したら分析できる仕組みを構築しないとこのことを実行するようにはならない。和歌山県でいえば、和歌山市内にある県の環境衛生研究センターと和歌山市の衛生研究所の2カ所における分析だけでは、処理しきれなくなる。奈良県のようにこの2つのルート以外の別ルートをつくりPCR検査のできる体制を構築する必要がある。この体制を講じることができれば、検査を一気に広げられるようになる。

日本のPCR検査は少ない。全世界の順位は152位。先進国はPCR検査を増やして防疫体制を強化し、新型コロナ感染を抑え込んできた。日本もこの方向に舵を切るべきだろう。

クラスターが心配される施設における防疫のためのPCR検査と医療機関による風邪症状の患者に対するPCR検査が広く行われるようになれば、PCR検査が普通に行われるようになるので、閉鎖的な新型コロナ対策は大きく変化する。住民が自分の判断でPCR検査を受けることができれば、医療機関へのアクセスという点で民主主義が実現するので、こういう点からもコロナ対策は改善すると思われる。


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雑感

Posted by 東芝 弘明