号外 Appleの選択 インテルインサイド 2005年6月11日(土)

Mac

震度7の衝撃から一日たつあいだに関連情報を読んだ。
MacOSX(テン)に移行するときから、Appleはクロスプラットホームへの適用を考えていたという記事があった。そもそも、Appleから追い出された創設者のスティーブジョブズ氏が作っていたNEXTという会社は、オープンステップというOSを開発していた。このOSは、PowerPCチップでも86系のインテルペンティアムプロセッサでも動くものだったらしい。AppleがこのNEXTという会社を買収して、CEOにジョブズを復帰させて、OSXを完成させたのだが、このOSの技術は、オープンステップの技術が核になった。
5年前から、Appleは、インテルプロセッサ搭載のMacでOSXが動くように研究してきたというのだ。震度7の衝撃は、実は用意周到に準備された既定の路線というわけだ。
PowerPCは、進化がにぶり、クロック数の引き上げに苦労し、生産したチップの歩留まりが悪いという不安定さにつきまとわれているらしい。
インテルのプロセッサを搭載するMacを出して、IBMに刺激を与えるというような表現がジョブズの発言の中にあるようだ。
Appleは、かなり自由にPowerPCやインテルを選べるようになる。というような意味の発言もしている。Appleは、OSだけを売る会社にはならなくて、ハードとソフトをトータルに生産していく会社であることに変わりはない。この既定の路線は変わらない──のだ。
PowerPC用のMacOSX上で走っていたソフトを、インテルのペンティアムプロセッサ用のMacOSXで走るソフトに組み替えるのに要した時間は、2時間だったという発言もある。コストをかけないで、今までのソフトを使い続けられる道ならば、インテルインサイドが実現しても、Macの個性は基本的に変わらない、というのであれば、今回の発表を複雑ながら支持できると思う(でもね、あのインテルインサイドのシールがMacに貼り付けられるのはいやだー)。
将来、Macが与えるインパクトによって、WindowsとMacの垣根が低くなり、クロスプラットホームがユーザーレベルで実現できれば、MacがWindowsの世界を塗り替えていく可能性もある。
悪貨が良貨を駆逐する     という資本主義のなかにあって、
良貨が悪貨を改善する     という現象が見られるかも知れない。
ベータとVHSの闘いとは違う歴史をAppleがきり拓く。
そう信じると夢が広がる。


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Posted by 東芝 弘明