反対討論を書いた

出来事

会議の準備をして、午後は会議。夕方から短い後期高齢者医療事業特別会計予算の反対討論を書いた。思ったよりも時間がかかった。討論原稿は以下の通り。

令和4年度かつらぎ町後期高齢者医療事業特別会計予算について反対討論を行います。
75歳という年齢で切り分け、負担を求める医療制度というのは、日本以外には存在しません。国は、この制度を75歳以上の高齢者に医療費の負担の痛みを実感してもらう制度として導入しました。この狙いどおり、制度が進むにつれて、保険料負担が増え、特例軽減が廃止され、医療費の一部負担の引き上げが実施されてきました。
今年の保険料の改正は、コロナ禍の中で受診控えが発生し、医療費が伸びなかった実績を踏まえて減額を実現するものでした。保険料が減額されたことは、よかったと思います。しかし、今年度は、10月から一定の所得の被保険者に2割負担を導入します。しかもこの医療費の一部負担は、政令の改正のみで対象が増やされる可能性さえ持っています。この改正は許しがたいものだと言わなければなりません。
高齢者は、複数の病気を抱えている人が多く、一人当たりの医療費は、現役世代よりもはるかに重いのが特徴です。医療費の負担が倍になることは、受診抑制を引き起こす命に関わる大改悪ではないでしょうか。
後期高齢者への負担増は、後期高齢者の家族である息子、娘への負担を増やすだけで、世代間の負担の公平性を実現するものではありません。

戦後日本は、安心できる国づくりを見据え、1984年までは、国民健康保険も被保険者本人の医療費負担ゼロを目指していました。老人医療費無料化はこの中で生まれたものでもありました。
この方向にこそ、日本の未来があると思います。長い時間はかかりますが、憲法25条を持った国として、日本は医療費の無料への道をめざすべきだと思っています。それは10を超える先進資本主義国で現実に実現している道でもあります。
世代間の分断をテコに、負担に不公平感があるなどと言って、負担増を繰り返す後期高齢者医療制度は、廃止されるべき宿命を背負っているのではないでしょうか。
私は、後期高齢者医療制度の廃止を求め続けるとともに、この制度が続く限り、制度内での改善を求め続けることを表明して、反対討論を終わります。


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出来事

Posted by 東芝 弘明