まつりがもつ力

雑感,出来事,かつらぎ町議会

議会だより編集委員会が開かれた。会議の最初で全国コンクールで入選した審査の講評を読み、そのあとそれぞれ、入選作品がどのような特徴を持った広報紙なのか、議会事務局の職員が作成したピックアップポイントの資料を見ながら検討した。その中から自分たちが作る広報紙に生かすことのできるものを学ぼうという議論になり、記事案内役のキャラクターも作ることになった。

柔らかく親しみやすい紙面を作ることをめざそうとなった。見出しの付け方の工夫がいるのと、リードの記事の柔らかさもめざしたいと考えた。もう少し進化するかもと思える検討だった。
今日の会議は4時に終了した。お通夜が6時からあり、笠田まつりの監査と重なってしまったので事前焼香をさせていただいて、6時前に笠田公民館に立ち寄った。事務局のIさんが待ってくれていた。
2年続いて笠田まつりは開催されていない。コロナ禍が続くので開催できないということで中止になっている。何もかも行事という行事がほとんど中止され、卒業式、入学式、運動会(体育祭)も全て来賓の参加なしという形になっている。ここまで行事やイベントができない状況になってきたら、人間の身体から記憶が薄れるのと、役員の交代によってノウハウに付いての継承が断ち切られてしまう。Iさんからはこういう報告が行われた。まつりが行われなくても、倉庫代や事務連絡費など、管理のための最小限の経費がかかっている。残されていた会計も目減りする。開催するにしても、お店から寄付を集めることに対しては、すごく躊躇するとも報告された。

どうしたらいいものか。ということだった。
前から地域のイベントへの補助については意義のあることだと思ってきた。人は集まって交流することによって、新しいものを生み出していく。笠田まつりがかなり広い地域の自主的なまつりとして20年以上続いてきたのは、それだけで価値のあるものだと思っている。新城の自治区長のNさんは、笠田という地域の良さを笠田まつりに関わって話をしてくれていた。あの地域は違うというのだ。人と人との交流の垣根がない、人がみんなで力を合わせるものをもっているということだろう。
そういう地域のつながりが、新たなものを生み出すときに、実際に力になる。総合型地域スポーツクラブであるいこらクラブの立ち上げも、学童保育の立ち上げも、笠田地域から始まったのは、地域の団結力のなせる力だったとも感じている。

かつらぎ町は、以前、地域のまつりのための補助金を組んでいた。それは一つのまつりに対して20万円程度のものだった。この補助金によって地域は自主的なまつりを盛んに行っていた。町は、こういう補助金の出し方を再検討して、まつりへの補助を打ち切ってきた。それによってまつりの火は消えていった。わずか20万円でまつりを行っていたのではない。20万円を力にして、さらにお金を集めて大きな取り組みを行っていたのだ。産業まつりに200万円、夏まつりに450万円という大きな予算を組んで行っていることと比べても、ほんのわずかな補助金で生みだしていた人間の交流には意味があったと思われる。

地域で取り組まれるまつりが地域の活性化に即つながるというのは、短絡的だろう。人と人との交流によって地域力をつよめる力が育まれれば、それは地域が新しいことを興す力になる。そのためにもまつりが大切。そう考え直して、補助金を出すのがいいと思う。まつりの効能について、一般質問をしてみよう。


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Posted by 東芝 弘明