日本と世界の未来

雑感,出来事,日本共産党

党綱領の学習会に参加した。国際情勢の章の学習だった。日本社会の未来についてどう展望するかという問題と、国際社会がどうなっているのかという問題は深く繋がっている。

ウクライナ戦争がある中で、世界がどういう方向に向かっているのか。この認識を問うとかなり多面的な意見が出るだろう。世界に対し展望が見えないという話が、大勢を占めるかもしれない。

日本共産党は、この複雑な問題に対し、それこそ101年間動きをつかみ分析し展望を見い出す努力をしてきた。その結果として今の綱領による世界分析がある。
日本共産党は、コミンテルンの日本支部として1922年7月15日に結成された。当時の日本共産党は、1917年のロシア革命によって誕生したソ連に対し、大きな信頼をもって活動を開始した。
しかし、その後、次第にソ連社会が人民抑圧の社会であり、社会進歩の側に経っていないことが、経験を通じて明らかになり、真正面からソ連を批判しなければならない状況になっていく。中国に対しても同じような経過をたどる。
党創立から98年経った2020年、日本共産党は綱領を一部改定した。この改定によって日本共産党は、覇権主義的活動と国内で人権弾圧の政治を繰り返している中国に対し、中国は社会主義国ではない、人類で社会主義に到達した国はないという認識をもって決別することを示した。また同時に第二次世界大戦以後の20世紀は、植民地体制が崩壊するという巨大な構造的変化が生まれ、人類は進歩してきたことを示した。さらに資本主義の矛盾を乗りこえる新しい社会、社会主義・共産主義は、発達した資本主義における社会主義的変革が大道だということも示した。

日本共産党は、地球温暖化や核戦争の危険を乗りこえ、核廃絶を実現し平和な世界を展望して活動しよう、ジェンダー平等を実現しようという方向に未来を見ている。
ジェンダー平等の動きは、人類の進歩と発展という点で、大きく深い意味をもっている。女性が世界史的に敗北をしたのは、階級社会に入り私有財産が確立するころだった。原始共産的な社会は、母系性社会であり女性は社会の中心的な存在だった。私有財産ができ、家族が形成され、階級に人類が分裂し、国家が成立するようになると、女性中心の社会は、男性中心の社会に移行した。この移行は女性の世界史的な敗北だとされている。

資本主義社会の中にあって、ジェンダー平等の実現が掲げられるようになったのは、大きな進歩だと思う。性の違いを問題にせず、男性も女性も対等平等だという社会、性のグラデーションを認め、自分が自認する性によって、自分で自分の生き方を決めることのできる社会が展望されているのは、これは人類の巨視的な変化だと思う。実現への道はまだまだ遠いが、ジェンダー平等が人類史的な課題になっているのは意義深い。

日本の政党の中で、日本共産党のように世界分析の視点をもち、未来を展望している政党はまだ存在していない。人類の未来に対し温暖化や戦争を乗り越えて世界がいい方向に向かうという見通しは、得難い認識だと思う。日本と世界の未来。この話は深くて面白い。


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雑感,出来事,日本共産党

Posted by 東芝 弘明