生み出されるのは政界再編

未分類

管理者の特権です。トリノさんのコメントへのコメントを記事として書かせていただく。
「譲ることの出来ない原則が、問題です。」へのコメントです。
戦後、日本人は、自分の投票で政治を大きく変えた経験がない。これが、トリノさんのような意見を生み出しているようにぼくには見える。
内容は、少々色々あっても、とりあえず政治を変えたい。日本共産党のようにかたくななことを言っていては、「日本の政治」は変わらない。
こういう論理があって、細川政権が生まれ村山政権が生まれた。しかし、政治は変わらなかった。
非自民の細川政権は、自民党を排除するという点では、村山内閣とは違った。
村山内閣は、自民党に社会党が飲み込まれてしまったということだった。社会党は、自民党政治を変えるという意気込みで(?)政権を担ったが、アメリカと財界、日本の政界の中で「自民党政治を継承する」という態度を取り、自分の寄って立つスタンスをすべて投げ捨ててしまった。
細川政権は、自民党を含んでいないはずだったのに、政治的な基本スタンスで「自民党政治の継承」をうたい、アメリカを安心させた。これは自民党政治を変革しないという宣言だった。
民主党はどうか。
民主党はすでにアメリカに行き、民主党による外交をおこない、日米関係は変わらないという約束をして帰ってきている。細川政権は、政権についてからアメリカと約束したが、民主党は政権に着く前からアメリカと約束している。
民主党によって日本の政治は変革するのか。
政権交代が起これば、政治は変わるのか。
答えははっきりしている。
政治は変わらない。むしろ新自由主義的な改革が加速される。
日米関係を対等平等にすること、憲法擁護、国民生活擁護の方針が鮮明でないかぎり日本の政治は変わらない。
この自明のことが、なぜ多くの国民に見えないのだろう。大きな責任はマスメディアにある。
過去の教訓から学ぶことの弱いのは、日本の特徴のように感じる。過去の歴史から学ぶのは、学問の重要な課題であるし、それはまじめな研究の政界ではかなり深いレベルでおこなわれている。しかし、日本のマスメディアは、意図的にこれらの研究を紹介しない。
政治が右にかじを切り、マスメディアもいっしょに右にかじを切った。それは、あたかもみちなりに車が綺麗にカーブを描いて走っているようにスムーズに。
炭鉱に入っていくときに、坑夫はカナリアを持っていった。カナリアは、ガスの発生を人間よりも早く察知した。マスメディアは、このカナリアの役割を果たすことを自覚していた時代がある。しかし、今日のマスメディアは、政治が右にカーブを切るとき、自分のスタンスを変更して、暴走する政治が道からはみ出さないように線を描いてきた。
日本のマスメディアは、揺るがぬ視点を指し示す北斗七星を見失ってしまった。マスメディアのいちばん得意なマジックは、論理のメタモルフォーゼではないだろうか。
自民党の方々は、実は民主党のスタンスに怒りの気持ちを持っている。国会では、同じような方向で競い合ってきたのに、手のひらを返したようにリップサービスをするのはいかがなものか。これが彼らの言い分だ。
対立している右の意見に「そうだ」と相づちを打ち、対立している左の意見にも「そうだ」と相づちを打つ。そういう人物が人気を博すのはいまいましいだろうなあ。
マスメディアが、言いっぱなしの放言に近い政策をたれ流すのをおかしいと感じている自民党の方々は多い。
民主党の党首は、結果次第では政界再編が起こると言っている。
つまり、もう一度与党と野党を含めて離合集散劇を引き起こしたいのだ。与野党逆転どころか、透けて見えるのは、与党への返り咲きではなかろうか。
多くの国民の期待を裏切る結果が発生しそう。ぼくにはそう見える。
これは、予言でも何でもない。明らかになっている政治的スタンス、明らかになっている事実にもとづく近未来の角度の高いシミュレーションだ。
事の本質を見るうえで、最も重視しなければならないのは、政治資金の流れだと思う。この問題で自民党と一卵性双生児のような姿をしている政党に何を期待すればいいのだろうか。情報が的確な場合、事態はシミュレーションどおり動く。
お金で動く政治。ここに国民の座る場所はない。
(比喩的表現が多いのは、時期が時期だけに書けないからです。ゆがめられた民主主義がこういう表現を生み出します。あしからず。)


にほんブログ村 地域生活(街) 関西ブログ 和歌山県情報へにほんブログ村 政治ブログへにほんブログ村 哲学・思想ブログ 哲学へにほんブログ村 地域生活(街) 関西ブログへブログランキング・にほんブログ村へ

未分類

Posted by 東芝 弘明