久しぶりです。

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会議の途中で同級生から電話があり、午後5時から合うことになった。
うえすとこーすとで待っているとS君がドアを開けて入ってきた。
「ヨッ」
こちらを見て笑いかけてくるが誰だか分からない。
「どこのおっさんやろ?」と思っているとS君だった。
ぼくの横に腰をかけて、言葉を2つ3つ交わすともう1人のS君が子どもを連れて入ってきた。
3人は向かい合わせの広いテーブルに移り話が始まった。
頭が禿はじめ、少しお腹が出たS君は、あごにひげを生やしていた。首にネックレスをし、耳にはイヤリングをしている。言葉遣いは、まさに東京弁だった。
少し、後ろに引いて2人の姿を見ていると、どうみても50歳前のおっさんの集まりに見える。18歳の青年たちは、ほぼ30年経って中年のど真ん中という風体になった。
おっさん。この響きが今日ほど妙に説得力を持ったことはない。
そういえば、昨日、ぼくもようやくぼくよりも9歳若い議員の後輩ができた。17年間、一番若かったぼくは、ようやく年下の後輩議員とつきあえるようになった。
様々な地域の組織や、党関係の組織に参加しても、ずっと一番若い部類に入っていた。
「芝ちゃん」
これがぼくのニックネームだが、気がついてみると日本共産党に入って29年になる自分がいる。
もう若くない。
しかし、事態に変化を起こす、という点で手応えを感じる自分がいることも確かだ。
同級生が集まって話をすると変わっていない部分と仕事をし家庭を持って変わってきた部分とが入り交じっていることに気がつく。
2人のS君の変わり方は、それぞれ対照的だったが、みんなを結びつけているのは、高校生時代の友人関係だった。
人生に関わる深い話をしながら、この年になって真剣に「生きる」ことについて話をしてくれる人間関係は貴重だと感じた。耳の痛い忠告をどれだけ深く受けとめられるか。
変化はここからしか始まらない。
レジを済ませて、ドアを押して外に出ると、すっかり夜の風景になっていた。
少し背中の丸まった方のS君が手を上に上げて「さよなら」をした。
彼は、8時間ほどかけて遠い道を車で帰る。
47歳や48歳の自分たちは、それぞれいろいろなものを背負っている。
その重さを再確認させてくれる夜だった。
「友あり遠方より来たり、また楽しからずや」
次の言葉も思い出した。
「まさかの時の友こそ本当の友」


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Posted by 東芝 弘明