一般質問に対し強い反応が返ってきた

雑感

ぼくの12月議会の一般質問が「議会だよりかつらぎ」に掲載された。するとさっそく議会事務局に「ご意見募集」を見たと言って電話があった。議会事務局の職員が、電話でのやり取りをメモの形で手渡してくれた。ただし、名前は名乗らなかったようだ。直接ぼくがその方に電話を入れて話をすることは望まなかったようだ。
「アジア・太平洋戦争の認識は」という質問に対して、話された意見は次のような内容だったという。

  • 一般質問は、町政に対する質問である。大事な時間を無駄にしている。個人のパフォーマンスにすぎない。
  • 議運(議会運営委員会のこと)等で、このような一般質問にそぐわない質問を阻止する話し合いはなかったのか。
  • 日本は独立国である。自国は自分で守らなければならない。この意識を持っている議員が少ない。勉強会をしてもっと学習してほしい。
  • 議会広報に意見を載せられる議員は限られている。全議員の活動・意見を載せるべきである。
  • 議員の責務として各地区で報告会をすべきである。

この意見に対して、ぼくのブログで全面的に反論すべきではないだろうと思っている。このブログで意見があったことを紹介することはいいと思っている。

ぼくは、12月議会で、井本新町長と教育長に対し、アジア・太平洋戦争に対する認識を質問し、この認識と一体のものとして日本国憲法に対する認識を尋ねた。町政を担う町長が、アジア・太平洋戦争と日本国憲法に対し、どのような認識をもっているのかを尋ねたのは、この2つのテーマに対する認識が、行政を運営する上で根本的な姿勢の一つになると考えたからだ。質問では、「認識を問う」ということだったので、質問に対して語られた認識について、深追いするようなことはしなかった。

なぜ、かつらぎ町議会の一般質問で戦争と憲法の問題をテーマに取り上げたのか。質問のその部分をここに載せておきたい。質問では、第2、第3の質問として取り上げた。

2つ目の質問は、第2次世界大戦にいたる日本の戦争について、町長及び教育長に見解をお尋ねする質問です。
この質問は、3つ目の日本国憲法に関わる質問に深く連動しています。そういうものとしてお聞きください。
資料としては、かつらぎ町が中学校で採用している教科書をコピーしてきました。1ページがB5の大きさの教科書を縮小して、A4の紙に4ページもコピーしたので、ものすごく小さくなりました。
なぜ私が、今回こういう質問を行うのかを簡単に説明します。第2次世界大戦に至る戦争への認識と日本国憲法に対する認識をお聞きするのは、この2つの問題が日本社会の根本問題の一つだと考えるからです。
とくに日本国憲法は、国民一人ひとりが真剣に考えなければならない問題です。今日の情勢は、憲法改正をめぐる国民投票を現実のものにする可能性があります。
憲法改正は、国民一人ひとりに判断がゆだねられます。政治をになっている議員や自治体の長は、この問題を熟考して、憲法に対する態度を示す必要があります。
私は、1960年生まれです。アジア・太平洋戦争が終結して15年後に生まれました。戦争を知らない世代です。町長も戦争以後に生まれた方ですから、私と同じです。
だからこそ、様々な力関係が入り交じり、綱引きが行われてきた歴史を見極め、何が起こったのかを見定める学習と努力が必要です。私たちの世代は、歴史の教訓を今日に生かすために歴史を学ばなければならない世代だと思います。

戦争を繰り返してはならない、原爆投下を2度と引き起こしてはならないという考えを大切にし、日本が引き起こした戦争を踏まえて、日本国憲法を守りたいという考え方は、多くの人々が共有している。こういう意見に加えて日本共産党員の人々は、第2次世界大戦に至った侵略戦争に反対し、逮捕投獄され、拷問されたり虐殺された日本共産党員が多数いたことを知っており、命をかけて戦争に反対し、国民主権の平和な日本の実現を訴えたことを誇りに思っている。
だが、こういう考え方に対しては、「愛国心がない」という意見も多い。
この国の政府が、国民のためにならない政府であれば、その政府を変えるという革命権を含んだ愛国心、こういう考え方もあると思うが、いかがだろうか。

12月のぼくの質問がいちばん物議を醸した。日本の政治では、アジア・太平洋戦争の評価が定まっていない。学問的な評価は定まっているにもかかわらず。──これが日本の現実だろう。


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雑感

Posted by 東芝 弘明