貧困の拡大とクレジット

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資本主義は、結局は貧困と格差を増大させ、貧困の対極として資本の側に富を蓄積させる。この傾向は避けがたい。国民の購買力が上がらないのに、資本は商品の生産を続け、商品を販売し貨幣への転化を図ろうとする。商品が貨幣に転化する過程は、命がけの飛躍だ。
国民の側に貧困が蓄積しても、資本は、商品を販売できる方法をさまざまな形で生み出してきた。それがクレジットだ。
例えば住宅ローン。3000万円の住宅をキャッシュで支払える人は少ない。30年ローンを組んでも年間100万円支払う必要がある。そこに利息が加わると金額は跳ね上がる。
多くの人は、住宅ローンというシステムがないと住宅を購入することができない。分割による支払いが可能になったので、人は豊かになった。商品社会では、生産された商品を手に入れて豊かになる。小さいお金しかもっていない人が、充足した消費生活をおくるためには、クレジットという制度が必要になる。
しかし、ここには、大きな落とし穴がある。ローンの返済ができなくなると、目に見えていた豊かな生活は、たちまち崩壊する。
ローンやクレジットという制度は、商品を貨幣に転化させるための便利な仕組みだということもできる。商品の貨幣への転化は「命がけの飛躍」とよばれる。この質的な転化を、分割払いという低いハードルに再編し直して払えるようにする。これは貧困が拡大していくなかで、どうしても必要な制度だったのだろう。
この仕組みは多方面に発展し、お金を持ってない人には、サラリーマン金融のような返済能力の査定の極めてあいまいな制度までできた。お金を貸し付け、購買力を引き上げたり返済を可能にしたりするのが、サラリーマン金融だ。
財産を担保にしてお金を貸し付けるというのも、一つの方法だ。
年金を担保にして、お金を貸し付けるというシステムもある。
貧困の拡大とクレジットやローンの制度の拡大。これは連動しているということだろう。


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Posted by 東芝 弘明