英霊という言葉に寄せて

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終戦記念日。街宣に出た。
第2次世界大戦。
この戦争は、全世界に悲惨な結果を生み出した。その反省は、世界の歴史を変えた。
日本国憲法は、この世界史の変化の中で生まれたものだった。ここには人類の叡智が一つの結晶になって現れた。
戦争放棄と武力の放棄。
9条が示した流れは、21世紀の羅針盤になるように感じる。
オバマ大統領のいくつかの演説は、戦争から平和への流れをつくるようなものになりつつある。
もちろん、アフガニスタンへの増派という矛盾もあり、真っ直ぐには行かないが。
戦争の特集のドキュメンタリー番組を見ていると、戦死した日本兵は、みんな若い。10代後半から20代半ば。未来がある世代に死を求め、国に命を捧げるとか言って戦死を美しく描いた時代。
「あなた方の死は、戦後の発展の礎になった」という言い方があり、この言い方が日本政府の側から発せられることもある。
日本は、召集令状1枚で徴兵し、しかも特攻作戦などに従事させたりした。特攻作戦が、戦後復興の礎になったとはとても思えない。
この様な言い分には嘘がある。
日本政府は、日本によって引き起こされた侵略戦争に若者を駆り立て、戦場にかり出した責任がある。特攻作戦という狂気の作戦で若者の命を奪った責任を詫びなければならない。
日本政府によって間違って引き起こされた戦争に、若い命をかり出し、その命を奪ったことを詫び続けること。これが日本政府の責任ではないか。
「英霊」という言葉に違和感を感じる。
戦死した人々を褒め称えることによって、日本政府の戦争責任を免罪しているように聞こえる。
戦死した人々に対し、詫びて、過ちを繰り返さないという意味で、戦没者を慰霊する日はいつになったら来るのだろうか。
英霊―創られた世界大戦の記憶 (パルマケイア叢書)/ジョージ・L. モッセ

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Posted by 東芝 弘明