時代認識が問われている

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仁坂知事による2回目の県行政報告会がおこなわれた。
今回は、他の行事が入っていて途中で退席せざるをえなかったが、かつらぎ町の自治体の仕事につながってくる県の仕事を知る機会になったので、今後、自分たちの活動に生かせそうなものがいくつか読み取れた。
今回の県行政報告会は、総合文化会館大ホールでおこなわれた。まさに秋の知事選挙を視野に入れた演説会のようなものだったが、県行政報告会という名のとおり、県行政の内容を報告するというものだったので、政治的な側面よりも、行政の長としての報告という側面が強く出た集会だった。
一番興味があったのは、道州制にかかわるもので、その問題意識こそただしたかったが、4時30分に退席せざるをえなかったので、質問もできなかった。おそらく、道州制に対する知事の認識を問えば、知事がどのような時代認識をもっているのかが浮き彫りになっただろう。
ぼくが知事に問いたいことの一つは時代に対する認識だった。
すべての政治家には、現在の日本の政治・経済に対する時代認識が問われている。
日本の資本主義は、新自由主義的な経済対策と政治改革(いわゆる構造改革)によって、この10年間で格差と貧困を広げ、社会保障の相次ぐ改悪と自己負担の増大によって、貧困をさらに増大させ、悪化させるものとなった。
しかし、このような事態を引き起こした構造改革について、自民党も公明党も民主党も反省の弁を語らない。民主党は、この破たんした構造改革を修正しながらも推進する側面をもって政治を動かしている。
リーマンブラザーズの破たんによって引き起こされた過剰生産恐慌と金融恐慌という性格を合わせ持った世界恐慌に対しても、日本の経済政策と同じ政策によいって破たんした事態を直視せず、同時にリーマンブラザーズの破たんにジャパンマネーが大きく関与していたこともほとんど指摘されずに、経済と政治が続けられている。
日本の政治と経済を動かしている勢力は、自分たちのとってきた政策について、自己分析もできないほどなのかといいたい。
自分がもっている時代認識を縦横に語る政治家は少ない。
希少価値なのは、自民党では中曽根康弘さんぐらいだろうか。
この方と日本共産党は、同じ方向を向いているものではないが、しかし、たえず時代の流れのなかで日本がどういう方向に進むべきなのかを論じている。
日本共産党は、いつの時期でもたえず時代の動きを鮮明に語りながら、日本共産党の努力の方向を明らかにしてきた。
時代認識を鮮明にすることが、日本共産党の真骨頂をなしている。
アメリカや日本の資本主義は、安全装置であったはずの労働法制と社会保障制度を破壊することによって、大企業の経済活動を保障してきた。それは、一方の極(国民の側)には貧困を増大させ、企業の側には資本の蓄積を増大させるものだった。
この方針は、資本主義の矛盾を拡大し、しかもその矛盾によって経済的な破たんを引き起こした。ここからいかにして、国民生活と日本経済を立て直すのか。この動きの中で、政治家として何を大事にし、どういう政治をめざすのか。
もし機会があれば、仁坂知事に率直に時代認識を問いたいと思う。


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Posted by 東芝 弘明