『シングルマザーをひとりぼっちにしないために』

雑感

『シングルマザーをひとりぼっちにしないために 〜ママたちが本当にやってほしいこと〜』
一般質問前にこの本が届いた。『「子どもの貧困」解決への道』とともに合わせて読んで一般質問に臨みたい。
これらの本が、直接自分に与えてくれるものは、計り知れないほど大きい。
ぼくたちは、余りににも現実の重さを知らないで生活している。現実を知りもしないで、分かったかのように論理をふりかざしている。知らないまま対応していることの多さに驚く。事実は、かなり何重にも重いベールに覆われていて、深く物事を知ろうというアンテナを持っていない人には、「上っ面」だけを見せて通り過ぎていく。その表面的な姿がすべてだと思って、解釈をして、分かったかのような態度を取っている。
本当の姿をさらけ出してくれるためには、心底信頼されなければならない。その前に、そういうことを話しても大丈夫なのだという感じがなければ、人は自分の姿をさらけ出してはくれない。
目に見えている問題だけで解釈するのは間違い。もっと深いところで動いているものがあるということに思いを寄せ、相手に向き合って行く姿勢が大切なのだろう。それは、おそらく人間を深いところで信じるということによって支えられる。

寺内順子さんは、ぼくと同じ1960年生まれの方だった。少し年上かなと思っていたのでちょっと驚きだった。『シングルマザーをひとりぼっちにしないために』という本は、おそらく寺内さんという存在なしにはできなかった本だろう。貧困対策ということをテーマにするのであれば、貧困の実態を深く把握して質問に臨むべきだと思うが、すべての議員が貧困の実相に深く触れるというのは、難しい。ぼくなりに体験したこともあれば、相談に乗ったこともあるが、それでも、それらは本当に氷山の一角にしか過ぎない。大変な状態に置かれている人々は、その大変な状態の中でもがき苦しんで生きている。そこから抜け出したいと望みながらも、次から次へと試練が重なっていく。
道徳規範とか、こうすべきだとかいうような考え方は、何の力にもならない。そんなことで人間の生き方は変わらない。大切なのは、目の前の現実を一歩でも二歩でも実際に改善すること、その中でしか展望は開けない。

学校給食の無償化によって救われる現実がある。日本の社会保障制度は、本当に困っている人々みんなを補足している訳ではなく、困っている人が排除され、現実の制度も知らないまま、放置されていることが多い。あなたにとって、利用できる制度を全部活用しましょうというようなサポートが必要になり、そういう視点で接することが求められている。そういう点で、学校給食をすべての子どもに対して無償にすることは、かならず子どもと家庭を救う力になる。そういう社会制度によって救われる子どもたちは確実に存在する。そのことに確信をもって、制度の実現化を迫ることが問われている。

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雑感

Posted by 東芝 弘明