子どもの頃の夢

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小さい頃の夢を実現した人はどれだけいるだろう。
将来自分が何になりたいか、という思いは、成長するにつれて、随分変わってきた人もいるだろうし、中には、小さい頃抱いた夢をそのまま実現した人もいるだろう。
「議員に立候補せよ」
30歳の春にそういわれるまで、議員になることなど考えたこともなかった。
日本共産党の議員のほとんどの人は、「議員に立候補してくれ」という要請を受けるまで、議員になりたいと考えていた人は少ないかも知れない。
「では今、どう思っているの?」
そう問われると、
「議員としての人生は、充実し楽しいものだった」
胸をはって、そう答えたい。
「議員になって何が良かったのか?」
この問いに対する答えもはっきりしている。
一つは、多くの人に出会えたこと。
もう一つは、さまざまな問題に分け入り、その分野をしっかり把握して、自分なりの方向をもって、ものを考えるようになったこと。
自分の知らなかった世界に足を踏み入れ、事態をどう打開すればいいのかを考えることは、ぼくにとって楽しいことだった。
役所という所は、実に豊かな職場だと思っている。
人間が生まれる前から死んだ後まで、役所にはさまざまな事務がある。
人の人生は、結婚、妊娠、母子手帳の交付、出産、命名、健診、保育所、幼稚園、小学校、中学校、高校、大学、就職などさまざま過程を経ていく。この人生の過程に役場の事務は、濃い薄いの強弱はあっても関わっている。
亡くなってからも、亡くなった人の手続には多くの事務がある。相続と公的な霊園に墓をつくる場合は、これらの事務が最後まで残るのかも知れない。
また、人生の歩みという縦糸だけではなく、日常生活という横の広がりをもった仕事が、役所にはありこれらの事務は住民は深く関わっている。
議員は、学ぶ気になれば、これらの豊かな内容に分け入って理解することができる。20年経っても事務の内容を知り尽くせない。学ぶたびに、そこには新しい発見がある。
東国原さんが、わずか4年で、「知事の限界を感じた」というようなコメントをしていた。この人は、限界を感じるのが非常に早い。地方自治体の仕事は、そんな貧弱な世界ではない。ぼくはそう思う。
永遠は、一瞬の中にも存在する。豊かさは、小さな世界にも存在する。汲み尽くせない豊かな現実が自分たちの前にそびえ立っている。だからこそ、人生は豊かで面白い。
ぼくはそんな風に感じてきた。
新しいことを知れば、新しい問題意識が生まれ、見えなかった世界が見えてくる。
子どもの頃の夢の一つは、知らないことをもっと知りたいということだった。
議員の仕事の中で、この世界を知ったことは、ぼくの喜びだった。
事態を変える。
道を切り拓く。
大人になった今、ぼくの夢は、そこにある。


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Posted by 東芝 弘明