橋本市の水道料金値上げ問題とは?

雑感

議会だより編集委員会の編集会議が行われた。今号の最終の校正会議となった。明後日、委員長・副委員長による最終確認が行われる。
会議終了後、新しい課題が見えてきた。何をどうすべきなのか、考えながら動かしたいと思っている。

終了後、橋本に行った。夜会議が行われた。がんばらねば。

さて。
阪本ひさよさんとたかもと勝次さんへのご支持、ご支援をよろしくお願いします。
橋本市は、水道料金の値上げが、最大の争点として選挙が行われていると思います。日本共産党は、この問題を明確に掲げて値上げストップを訴えていますが、他の候補者は、この問題に対してどうしようと考えているのか、はっきりしていません。
市長は、選挙後すぐに水道料金と下水道料金の値上げ議案を議会に提出する動きだと言われています。選挙でこの問題に全く触れないで、値上げ賛成にまわるというのは、住民の代表としていかがなものでしょうか。
抽象的な「やるき」満載の「思い」を訴えて選挙を行うのは候補者の自由ですが、政治はいつも具体的です。具体的な問題に対しても、コミットメントすべきだと思いますがいかがでしょうか。

この間、日本共産党議員団は、水道会計が黒字であることを事実を踏まえて明らかにしてきました。橋本市は、市民に対し給水原価と供給単価で赤字になっていると報告し、県や国に対しては黒字報告を行うということをおこなっていました。国には給水原価と供給単価の関係で黒字だったのですから、市民には赤字に見せかけながら水道料金の値上げを計画するというものでした。

膨大な建設計画を立て、それを実行に移すと資金不足に陥るので、値上げしたいというものです。いわば、毎年50万円しか資金に余裕がないのに、100万円の工事を行うために資金を集めたい。これが値上げの本当の理由でした。
こういうことが問題であるなら、問われるのは、工事の内容です。ほんとに毎年9億7000万円もの工事を20年間、さらに同規模の工事をその後80年近くも行うような工事が必要なのか。100年近くの膨大な建設計画を実行に移すような計画に賛成していいのか。
問われているのは、こういう問題です。

市の膨大な計画は、無謀だと思います。実際、建築費を積算して実行に移すとして、責任をもてるのは10年程度だといいます。
調べる過程でまず疑問に思ったのは、「100年近くの計画をどうやって立案したのか」ということでした。話を聞くと「再構築の計画は、現在の単価で計算せよ」というものでした。
50年後、100年後の建築単価を今の価格で計算するのは、非現実的です。こういう非現実的な計画を実行に移すというのが、橋本市の計画です。このような計画は、参考程度のものにしかならないと思いますが、いかがでしょうか。

精査した結論なのかも知れませんが、橋本市の毎年の工事の規模は、全体計画の930億円を単純に100年で割った額とそんなに違いがありません。再構築費に930億円必要なので、期間は100年。毎年9億3000万円の工事を行いたい。そのために値上げをお願いしたい。
と言われたら、「ちょっと待ってください」と議員は言うべきではないでしょうか。

道路も橋もトンネルも、現在の施設を再構築するための費用計算を行って、毎年建設費を計上して工事を行うなんてことはしていません。こんな計画を立てても実行は不可能です。日本は、経済成長することを前提に公共工事を行ってきました。経済が成長するので成り立ってきたのが日本の公共工事だと思います。この30年間、経済が成長せず右肩上がりどころか、右肩下がりの経済になりそうな状況下で、再構築すると言っても展望はもてません。
道路や橋やトンネルは、再構築するのではなく、長寿命化という計画になっています。点検を行って悪いところを直すというのが長寿命化です。水道事業もこの考え方ですすめるべきではないでしょうか。

橋本市も、今後人口が激減します。人口が極端に減少する中で水道の施設を再構築するというのは、無理があります。こういう大枠でものを考えると、「水道料金だけで水道施設の維持管理はできなくなった」ということだと思います。橋本市の日本共産党は、専門家も招いて橋本市の資料を踏まえて学習会を行いましたが、その結論は、こういうことでした。

人口減少の中で、公共施設をどう管理していくのか。これは日本社会の大問題です。今の計画のまま値上げを行うのではなく、考え直すことがまずは大切になると思います。
現在の会計状況でいえば、当面は5億円ぐらいの工事は可能です。しかし、今後人口が減少するので次第にこの工事の額も縮小していくでしょう。そういうことが見通せますが、まずは、この範囲でどうすべきかを考えるべきです。値上げしないで維持管理していくことが、最も賢明な選択肢だと思います。こういう選択肢をまずは採用して、じっくりものを考えることが求められていると思います。

市の計画は、法的な耐用年数を元にして計画されています。しかし、実際の管路は、法的な耐用年数を過ぎてもだめにはならないものが多いということです。すべての自治体の水道施設は、点検をおこないながら悪いところを直すという方法を採用してきました。従来から行われてきたこのような工事の方法で水道の維持管理を行えば、市のような膨大な計画は必要なくなるというのが、日本共産党の考え方です。この考えで行けば、当面は5億円ぐらいの工事を行おうということになります。つまり値上げなしに工事を行っていこうということです。
値上げしないで維持管理は行える。これが私たちの考えていることです。


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雑感

Posted by 東芝 弘明