90分の講義はやっぱり無理があった

出来事

朝8時20分から経済学の基礎をテーマに講義を行った。商品論から相対的上価値の生産まで。これを90分で話をするのは、ちょっと乱暴だったと思う。マルクスの資本論は、商品分析から始まって、商品とは何か、貨幣とは何か。商品の物神性とは何か、貨幣の物神制とは何か、労働とは何か、労働力とは何か、具体的有用労働とは何か、抽象的人間労働とは何か、労働力商品とは何か。労働力の価値とは何か。こういうことを丹念に積みかさねて行き、資本主義の搾取とは何か、どうして剰余価値が生まれるかを明らかにして、さらに絶対的剰余価値の生産と相対的剰余価値の生産ということを説明し、現実の賃金とは何かを解明している。

経済学の最も根本的な難問を緻密な分析によって解明していく資本論の内容は、時間をかけて学ぶべきだろう。そうしないと一度にこれだけの内容を90分で理解せよというのがムリだと思われる。

ぼくの場合、相対的剰余価値の生産までは、10か月ぐらいかけて学んだと思う。商品がどのようにして生まれ、どのようにして交換されたのかと言うだけで何時間もかかっていたし、商品の中から貨幣が生まれ、世界史的に金が貨幣になっていったということをかなりの時間を使って学んでいた。

初めて話を聞く人が、90分で相対的剰余価値の生産まで、一気に話をして、ついてこれるだろうか。まずは、難しい概念語(カテゴリー)についていけないのではないだろうか。

今回は、もともと2時間という枠組みを設定していた。3時間でも良いぐらいだった。しかし、他の講義との関係で90分にして、その枠に収めるという形を取った。自分でしゃべりながら、これだったら次から次にでてくるカテゴリーに戸惑って、ついてこれないだろうと思った。そういう点では、今回も成功したとは言い難かった。ぼくの一般質問は、こんなに難しい規定をこれでもか、これでもかというように繰り出したりはしない。
質問の中でたとえば、相対的貧困を理解してもらいながら質問するということもあったが、せいぜいそういうものは1つだ。2つも3つもあると、それはもう質問にはならない。講義をしているんじゃないから。
上に書いたカテゴリーだけで15個あった。90分で15個。これでは頭が混乱する。

一番いいのは、大学の教授もしくは、教授に匹敵する人を囲んで、資本論を中心に据えて、解説本を参考にしながら学んで討論して前に進んでいくのがいいだろう。定期的な学習会という形をとらないと入門編は実現しないと思うのだが、いかがだろいうか。

党中央委員会に求めたいのは、入門編として、経済学の基礎と哲学の基礎を3時間ぐらいで学べる基本の基本みたいな本を作ってほしいということだ。昔、ぼくが20代中頃、『基本過程』という本があった。この本で初級の地区党学校を一手に引き受けて講義をしていた。その当時、党に入ってくれた中には若い人が多く、若いぼくがときには30を過ぎた人も含めて5教科×3時間=15時間という長丁場の『基本過程』教室を開いていた。
今は、古典そのものを学ぶという形になっている。地区党学校というものもあるが、内容は、レジメがある程度。講師の人の力量に任されている。

古典そのものを学ぶためにも、地区党学校用のテキストを作っていただきたい。と思っている。志位さんの綱領教室と不破さんの古典教室は、テキストとしては長い。これを読み合わせしている支部もあるが、綱領、党史、哲学、経済学、規約、未来社会論というぐらいの体系で、一冊の本にしていただきたい。この要望にこたえてくれないだろうか。

夕方4時からかつらぎ夏まつりの駐車場係として、河川敷に立った。芝生のグラウンドは、もう少し手を入れたらいいグラウンドになりそうだった。昨年は、駐車場係で疲れてしまって、花火を見なかったが、今回は会場のど真ん中で花火を見た。最後の花火はやはり見事だった。
「かつらぎ町の花火はいい」
こういう声が近隣に広がって、花火を見上げ、見とれている人は多い。

今回作成した講義用のレジュメ兼講義用資料を添付しておきます。漢字の間違いは、ぼくの編集ミスです。記述の間違いは、ぼくの未熟さの表れです。Windowsでどのように見えるか分かりませんが、綺麗に見える場合、それは、Keynoteというプレゼン用ソフトのおかげです。Keynoteとプロジェクターによる話は、あんまりしたことはありませんが、このソフトを使って、紙ベースで話をすることは多いです。WordPressに簡単にPDFを表示して、downloadもできるようにしたので、一般質問で活用した資料なども載せたいと思います。

科学的社会主義の経済学の基礎2019-1

科学的社会主義の経済学の基礎2019-2


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Posted by 東芝 弘明