9月議会始まる 2005年9月13日(火)

かつらぎ町議会

9月議会初日。自民党系の議員の嬉しそうな顔があった。
「うれしそうですね」
そういうと笑顔がさらに返ってきた。
自由民主党が単独過半数を獲得し、公明党と合わせると3分の2を占める事態に対して、どれだけの人が手放しで喜んでいるだろうか。
増税と憲法改正。
この流れに拍車がかかるだけなのに。
選挙戦の中で、民主党が政権をとるのであれば、自民党の方がまだましだと語っていたけれど、それは、自民党が単独過半数を割る状態で、公明党との連立が必要不可欠になっている状態を想定してのことだった。
「小泉さんをなぜ評価するのか」という問いかけに、
「小泉さんは、自民党の族議員をぶちこわしたからだ」という意見があった。
「たしかに、小泉さんは、土建国家日本というものをぶち壊しつつあるが、しかし、それは銀行とか自動車産業、ITなどの新しい癒着に関係がシフトしただけではないのか」
ぼくは答えた。
「亀井静香とかを切りすてただけでもえらかった」
その人は言葉を重ねた。
こういうところに拍手をしている人も多いのだろう。
改革のイメージが、こういう手法に重なって見えると言うことだろう。
さて、9月議会には、花園村との合併関連の議案が数多く提案されてきた。議案の多くは花園村にある各種施設の管理条例をかつらぎ町の条例に加えるというものだった。
オートキャンプや宿泊施設などが実にたくさんあり、あらためて施設の多さに驚いてしまった。
かつらぎ町の認識の範囲を大きく超えるこれらの施設。花園は観光とリゾートで集客力を発揮してきたようだが、それらの施設がどれだけの効果を上げているのだろうか。
採算点がどこにあって、どれだけの経費が年間持ち出されているのだろうか。
今後の焦点の1つはここにある。
自治体直営のこういう施設をどのような形で管理運営するのかが、来年の指定管理者制度への移行の中でたちまち鋭く問われてくるように思う。
人事案件と簡単な加盟自治体の名称変更の議案だけを採決し、後は提案説明だけの初日だったけれど、時間は5時30分頃までかかった。選挙の疲れがにじみ出てくる。
議場には疲れが漂っていた。
一般質問の通告を提出しているのは、宮井健次と東芝弘明の2人のみ。いつもいち早く提出する公明党議員も、選挙モードから議会モードにまだ切り替わっていないようだ。今日はまだ通告の提出がなかった。
合併前の直前の議会。急激な変化の中に自治体はある。交付税の一方的な削減と税源移譲という名の財源の削減のなかで、自律を目指した取り組みが求められる。
選挙では、小泉さんのまやかしの改革を批判して戦っていた。議会が始まると改革の名による一方的な財政削減と戦いながら町づくりを探求することになる。
自治体に起こっていることは、いい意味での改革ではない。それをプラスに転化するのは、自治体の努力だろう。良い取り組みが生まれてくるのは、小泉改革という嵐に立ち向かい、独自に努力できるかどうかにかかっている。国の方針を鵜呑みにして自治体運営をおこなっていけば、自治体は破産する。
批判だけでなく、建設的な知恵と努力が必要である。


にほんブログ村 地域生活(街) 関西ブログ 和歌山県情報へにほんブログ村 政治ブログへにほんブログ村 哲学・思想ブログ 哲学へにほんブログ村 地域生活(街) 関西ブログへブログランキング・にほんブログ村へ

かつらぎ町議会

Posted by 東芝 弘明