『記憶する本』

雑感

公共施設の貸し出しが、伊都郡と橋本市でできなくなった。紀の川市も新たな貸し出しは受け付けないという。会議のできる場所がなくなり、さまざまな影響が生じてきた。致し方ない。新型コロナウイルスのオミクロン株による感染拡大が、広がってきたのでこういう形になってしまった。
どうしたらいいんだろうか、ということで検討した。Zoomによる分散会議もうまくいかないことが見えてきた。

表題だけを頼りにして購入した本が、アマゾンから届いた。人間の意識とは何かということを探るための本だった。購入した本は伊藤亜紗さんの『記憶する体』というものだ。読み始めて衝撃を受けた。この本は、人間の意識とは何かというテーマの中にあって、人間の記憶が何をもたらすのかということを具体的に追いかけている。

19歳で盲目になった人が、亜紗さんの前で、A5の紙にメモを取って、自分の書いたメモにアンダーラインを引いたり、数字に丸を付けたりできる話を紹介していた。この人は絵も描くという。自分でかく文字や絵が極めて正確に、見えるかのように把握され寸分違わず位置を把握して書き(描き)重ねられていく。視力を失う前の記憶と能力が、視力を失った後も失われず活用されている。全く見えていないのに見えているかのごとくメモを取ることができ、絵を描くことができる。

人間の意識や認識とは一体何なんだろう。感覚とは何なんだろうということを考えざるを得ない事象が本の中に書かれていた。脳が持つ力なんだろうか。それとも脳以外の器官も重要な役割を果たしているのだろうか。
この奇跡のような現象を解明できるのは唯物論的なアプローチだと思われる。観念論的なアプローチでは答えが出ないのではないだろうか。


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雑感

Posted by 東芝 弘明