議員の努力には汗の匂いがする

雑感

本会議の質疑。ヒアリングをすれば、奥の深い質疑ができる。議員の質疑は、どれだけ深く調査ができるかどうかに左右される。ヒアリングをして初めて見えてくるものがある。どんなに議員歴を重ねても、経験だけで議員活動をしていたら、花瓶に挿す切り花のように、土から養分を吸い上げていないので枯れてしまう。議員の活動を経験に頼ったら干からびた議員になる。

自治体は極めて激しい変化の中にある。制度が激変している。いつの時代から制度の変化に拍車がかかったのかは分からないが、新自由主義的な構造改革が本格化し始めた2000年頃から、変化が加速したと思う。根底から変化しつつある時代の中で、その変化に足も手も突っ込んで制度を把握しないと、議員として根を張った活動はできない。手を抜くとその途端に議員は枯れ始める。もちろん、ヒアリングだけでいい議員になることはない。新しい情報を得るために資料や文献に当たり、本を読みということを積み重ねつつ、ヒアリングをしないと深く広い質疑なんてできない。手を抜いたしっぺ返しは、強く深く跳ね返ってくる。

いつも時間に追われ、付け焼き刃を積み重ねていると思う。しかし、一生懸命に努力すれば、自分の身につくことはある。そういう努力をしつつ当局と向き合えば、そこに咲く花はある。今日の本会議でもそういうことを感じながら質疑をしていた。

むかし、子どもの頃、そうぼくが10歳の頃、『細腕繁盛記』という花登筐さん原作のテレビドラマがあった。主演は新珠三千代(加代)。富士真奈美(正子)さんの「加代の尼あ、おみゃーの好きにはさせにゃーずら」という台詞が強烈だった。

銭の花は清らかに白い
だがつぼみは
血がにじんだように赤く
その香りは汗の匂いがする

これは、ドラマが始まるときの新珠三千代さんのナレーションだった。
議員の努力は、銭の花を咲かせるものではないが、努力そのものは、この言葉と似ている。


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雑感

Posted by 東芝 弘明