議会運営の違い

雑感

午前中は議会基本条例の見直しの審議をしている議会運営委員会のなかで出された意見を踏まえ、資料を作成するための打ち合わせを行った。委員のメンバーからの疑問にていねいに答える努力が、よりよい基本条例をつくる力になると思う。どのような資料を用意するのかという中で、海南市と紀の川市の予算決算常任委員会の運営状況を調べることとなった。

この調査の中で議会が住民に開かれたものになっているかどうか、思わず知る機会となった。どちらも運営の要綱のようなものがあるが、これは例規に公開されていなかった。また委員会は原則公開されていたが、委員会の議事録は紀の川市作成、海南市要点筆記ということだったが、どちらの議会も公開されていなかった。委員会主義の議会は、委員会の議事録を公開しないと開かれた議会という点では、課題を抱えているということになる。本会議から委員会にほとんどすべての議案が付託される。実質的な審議は本会議ではなく、委員会ということになる。

紀の川市議会も海南市議会も、基本的には全議員参加による予算決算常任委員会を作っている。紀の川市は議長も1委員として予算決算常任委員会に入るが、海南市議会は議長を除く議員で委員会を構成していた。委員会の傍聴はできるが、傍聴人数は、会議室のスペースの関係で人数が限られる。議事録を公開したり、映像配信したりしないので、議会の本体部分の公開という点で、大きな課題があるだろう。

かつらぎ町は、本会議中心主義なので、丁々発止の議論が本会議で行われる。映像配信と議事録の公開が行われている。この考えで行くと、委員会への議案の付託が行われると、委員会における議事録の作成と公開、映像配信が課題となる。今年の決算委員会から映像の録画配信が行われ、議事録が作成された(これはまだ公開の対象にはなっていない)。ただ、この考え方で行けば、委員会付託された議案に着いての審議は、議事録の作成と映像配信をセットで考えることになるだろう。

他の議会との比較を行うのは面白い。がんじがらめのルールに基づく議会の運営。地方自治体の議会は、それなのに全然違う運営が行われている。おそらく正解はない。ルールを守ればその範囲で無限の自由がある。


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雑感

Posted by 東芝 弘明