奥の院につながる道

雑感

Okuno-in, Mont Koya by ch.harster

この道を歩いていき、山の方に入って行くと父と母の眠る墓がある。ぼくはいつのまにか、父の年齢を追い越し、母の年齢を追い越してしまった。生きるというのは、毎日の日常の積み重ね。だからこそ、あらためて父と母の生きた時間の短さを感じる。
高野山の奥の院につながるこの道は、観光客の人々が歩く道でもあるが、日常の生活の延長にある道でもある。雪に包まれている冬、藪蚊が大量に発生する湿度の高い夏。そこにぼくたち家族の思いのかけらも落ちている。
母の命日であった2月14日、ぼくは、スーパーでお饅頭を買って仏壇に供えた。それから5日が経って52歳になった。母の歳を追い越した誕生日だった。
これだけの年齢を重ねても、母が感じ取っていたものをぼくは感じられているだろうか。

年齢を重ねても迷いは消えない。分別などできない。喜怒哀楽を味わいながら歳を重ねていく。でもそれがいい。それでいい。


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雑感

Posted by 東芝 弘明