郵政グループとの懇談に参加

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日本共産党国会議員団近畿ブロック事務所の申し入れによる郵政グループとの懇談会が、郵便局株式会社近畿支社でおこなわれたので、参加した。
写真は、ぼくが、旧花園村の郵便物のうち、新聞が4時頃の配達になっている問題をとりあげ、改善を求めて発言しているものだ。

日本共産党の側からは、吉井英勝衆議院議員、宮本たけし元参議院議員、兵庫県常任委員、瀬戸恵子をはじめ、大阪、京都、兵庫、滋賀、奈良、和歌山の各地方議員や国政選挙の予定候補の総勢25人が参加した。
和歌山県かつらぎ町の花園地域には、10月25日、山下よしき参議院議員が1日かけて調査に入っていた。今日の懇談会には、山下さんも参加予定だったが、参議院の決算委員会が入ったので欠席となった。
ぼくは、この時の調査をふまえて、新聞の配達が遅れる問題と花園支所の玄関横にあるATMの撤去問題を取り上げて質問した。
民営化の中で、郵政三事業は、郵便事業株式会社(郵便物の配布)、郵便局株式会社(窓口会社、郵便の窓口と郵便貯金、簡易保険の事務を委託されておこなっている会社)、株式会社ゆうちょ銀行、株式会社かんぽ生命保険の4事業に分割されるとともに、持株会社としての日本郵政株式会社が作られることになった。
この分社化が、非常に効率的だった運営を困難に陥れつつある。
郵便配達の時間が遅れるようになった原因は、郵政公社の時代と配達体制が大きく変わったことによる。公社の時代は、午前中、郵便貯金と簡易保険の渉外局員も郵便物の配達をおこなっていた。旧花園村の地域は、3人で配達していたのに、現在は、郵便事業株式会社の社員2人が配達している。郵便局株式会社の社員は、かんぽと貯金の渉外社員として、郵便物の配達をおこなわなくなった。別会社なので、郵便物の配達はできないというのが、配達に参加しなくなった理由だ。
サービスは低下させない。郵政民営化でサービスを向上させる。これが郵政民営化の大前提であり、民営化にあたって党派を超えて合意したものだった。法律に付帯決議を付けた主旨の一つは、ここにあった。
しかし、具体的な業務でさまざまなサービス低下がどんどん生まれている。
分社化による縦割りの弊害が、民営化されると同時に引き起こされつつある。同時に、分社化してもそれぞれの株式会社が採算を確保しなければならないというなかで、さまざまな合理化が進められつつある。郵便物の仕分けなどの業務や配達業務をおこなう局を統廃合し、かなりの広いエリアに統括局を配置するという方法がとられ、それにともなって、夜間窓口などが廃止になった。
伊都橋本地域では、統括局は、橋本郵便局におかれ、他の局は集配業務をおこなわなくなった。かつらぎ町は、当面配達センターということになり、配達する社員がかつらぎ町に常駐している体制を取った。ただし、配達センターの位置づけがいつまで続くのか、不安がある。
「今までのように新聞の配達は午前中に」──この願いでさえ、「できる限り早い時間に配りたい」という答弁だった。
ATMの撤去問題では、和歌山県下で唯一、花園支所のATMが撤去の対象になっている。この問題については、「利用状況と地域の状況をふまえて検討していきたい」という回答だった。ぼくは、この問題について、利用状況という話がなくならないことに注目して、次のような質問をおこなった。
「(仮に)1日20人が利用すると月に600人になる。これは花園地域の人口を超える。これで年間7200人にしかならない。利用回数が3万5000人以下のATMは撤去の対象というが、このような実績は不可能だ。今日ここで、地域の状況をふまえて、花園支所のATMの撤去はしないと言っていただきたい」
答えは次のようなものだった。
「まだ、本社と交渉中なので今日、ここで残すという発言はできない。採算のことを考えると、花園は1日3件ですよ。(賃)借料も電気代もいる」
このあとのやり取りは次のようなものだった。
「賃借料と電気代が問題だというのであれば、自治体に負担していただきたいという方向で、かつらぎ町長に申し入れていただきたい。かつらぎ町にとっては、必要なATMなので、交渉に応じると思いますよ」
「実は、花園の場合、押出郵便局が2キロ先にあるでしょう」
「先ほど、限界集落という話をしましたが、花園地域は無医村なんですよ。車に乗れない人は、保健師などが車で送っているんですよ。押出があるからというわけにはいきません」
話をしながら、花園のATMは撤去の方向で検討されているのではないかという疑問がわいてきた。
10時半からはじまった懇談は、12時5分頃終了した。
日本共産党は、各地域から、郵政民営化で発生しているさまざまな問題を指摘しつつ、改善を求めた。
回答のトーンを占めていたのは、「できるだけがんばりますが…」というものだった。
分社化によって、懇談すら簡単にできなくなった。現場ではいかんともしがたい問題は、大阪の天満橋にある郵便局株式会社近畿支社に入って話をするしかない。
住民と郵便局の距離が遠くなった。
今日のように改善を求めていく懇談は重要だと思う。
郵政民営化後、何の責任も問われない政治というのは、おかしい。


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Posted by 東芝 弘明