問題の縮図は福島原発事故にすべて現れています

雑感

裏の庭の草を削りながら、iPhoneをポケットに入れ、podcastで「鈴木敏夫のジブリ汗まみれ」を聞いた。農作業にはラジオがいい。草削りに集中しながら、同時に話に集中できる。
「日本は、もしかしたらあと10年で衰退する可能性がある」という話題で盛り上がっていた。日本の家電メーカーが、国際的な競争に次々に負けている話が、この話の引き金になっていた。
「ありうるかも知れない」
これが感想だった。

お昼前に、あるtwitterに返事を書いた。
「この衰退傾向が、何によって引き起こされているのか。この問題の縮図は、福島原発事故にすべて現れています」
このつぶやきは、実は、朝聞いていた話の続きだった。

福島原発事故。
「汚染水は福島第一原発の0.3平方キロメートルの港湾内に完全にブロックされている」
JOC総会で安倍首相は、こんなプレゼンをおこなった。
汚染水は、外海に流れ出た可能性が極めて高い。プレゼンのときから事実は明白だった。
福島原発は、3本の川の上に建てられたので、地下水が大量に生みに中に流れ出るところに立っている。

9月19日、安倍首相は福祉な原発を現地視察している。
朝日新聞の記事にこんな下りがあった。
『首相は免震重要棟で作業員を激励後,汚染水が漏れたとみられる貯蔵タンクや放射性物質除去装置,汚染水の拡散を防ぐため港湾内に設置された幕(シルトフェンス)などを視察した。首相は視察後,記者団に対し,7日の国際オリンピック委員会(IOC)総会での東京五輪招致演説と同じ表現で「汚染水の影響は(港)湾内の 0.3平方キロメートル以内の範囲で完全にブロックされている」と改めて強調。「福島への風評被害を払拭していきたい。汚染水処理についてはしっかりと国が前面に出て,私が責任者として対応したい」とも語った』

首相は、福島原発の事故現場に立って、IOC総会で行った発言を繰り返した。想像してみる。深刻な説明があった後、首相のような発言なり、コメントをしたら、周りはどんな反応を示すだろう。開いた口がふさがらない人がいたんではないだろうか。新聞記者は、この発言を聞いて、ふんふんふんとメモを取り、なるほど、なるほどと納得顔でこの記事を書いたのだろうか。
こんな歴史は過去にもあった。戦争の時代だ。首相は、2年間対応して、悪化させて、深刻な状態になっていても、「ブロックされている」といい、「福島への風評被害を払拭していきたい」という。福島原発事故の現場に立って、「風評被害」だという人間は、数少ないのではないだろうか。
大本営発表は、事実を隠して報道した。隠した事実、発表したマスコミ。少なくともまだ現在は、発言する首相、批判するマスコミという形が成り立つはずなのに、発言する首相、それを伝えるマスコミという形になっている。

「事実を直視しないで事態を悪化させている。なのに、現地に行った首相が、さらに事実を見ない発言を繰り返す。こんなことをしていたら、福島原発事故の対策はできない。事態はさらに悪化する」
ぼくには、そうとしか思えない。こういう認識の仕方は、福島原発事故特有のものだろうか。

日本の「衰退傾向が、何によって引き起こされているのか。この問題の縮図は、福島原発事故にすべて現れています」
ぼくのTwitterは、極端な認識だろうか。


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雑感

Posted by 東芝 弘明