運動会余話(1)

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朝、目覚めると節々が痛かった。保護者による綱引きが原因だ。
子どもの人数が少なくなっているので、低学年、幼稚園になると保護者の数が少なくなるので、幼稚園が5・6年生と対戦したとき、助っ人の中に参加した。
「若い人を中心にご協力ください」
立って歩きかけたのに、そういわれたので、思いとどまってしゃがんだのだが、ぼくたちに変わる人間が立ち上がらなかったので、結局綱を引くことになった。
4回も綱を引くと息が切れ、体力が続かない。後半は、声だけで力が入らなくなってくる。
保護者は、対戦となると目つきが変わってくる。
「子どもたちは、交互に綱を引き合うが、大人たちは、合図とともに一斉に引き合う。交互に引こうというルールを設定しても、おそらく一斉に引き合うだろう」
「大人を列に並ばせるのが一番むつかしい」
整列の時にはこんな言葉も飛び交っていた。
最近、筋トレも何もしていないので、力が落ちているし筋肉がたるんできている。
娘に
「♬お肉、ニク、ニク、お肉、ニク、ニク」と歌われる始末だ。
オークワのお店の中に流れている歌なのだそうだ。娘はこの歌に自分で詩を付け加えて替え歌にして歌っている。
この替え歌は、どうもぼくのことを歌っているようだ。
よーし。夢は逆三角形。間違っても「森の熊さん」にはなるまい。
運動会の準備は、朝の7時から始まった。新聞配達をして、家に帰ったのが6時30分。大急ぎで準備をして会場に着いたのが7時3分頃。運動場には既に多くの人が集まって準備が始まっていた。
運動場に入っていくとぼくと同時に会場に入っていた男がいた。M君だった。
体育部長と会長が予定時間よりも3分ほど遅れて会場に着いた瞬間だった。
入場門のところでM先生が、口数も多く何やら張り切っていた。
「夜まで。今日は長いですからね」
何だかうれしそうだった。運動会よりも夕方から予定されている「打ち上げ」に心が飛んでいる。ぼくは、勝手にそう思ってしまった。
昨年、打ち上げについて、後日、「またこういうのしたいですよね」──何ともうれしそうに話していたのを思い出した。
山田洋次さんは、次のようなことを講演で語ったことがある。
「映画作りにまったく役に立っていないのではないかと疑わしいスタッフでも、宴会になったら実にうまく宴会を盛り上げる人がいる。映画作りに疲れたスタッフが彼の活躍によって、大笑いしストレスを解消して、『明日からがんばろう』という気持ちになる。人間、ムダな人なんていないんですね」
M先生は、授業でも子どもを惹きつけて人気があり、仕事もする人だと信じている。でも、会って話をしていると、山田洋次さんのこの話が、くり返し、くり返し浮かんでくるから不思議だ。
この先生は、学校のムードメーカーで、目がかわいい。体軀が大きいので「森の熊さん」というニックネームで呼ばれている。子どもたちの人気者だ。この先生がいるので、心が癒されている生徒がたくさんいる。笠田小学校が、やさしい学校になっている一つの要素になっている。
入場門と退場門をつくり、万国旗を3本はり、体育館から椅子を運び出し、運動会の道具を準備の場所に設定し、放送設備を設置し、駐車場の設置にいった福祉部の仕事を加えて、運動会の準備は完成した。
時間にして1時間。8時過ぎには開会を待つ運動会の会場の空気が出来上がった。
ぼくは、町議会議員として来賓席に座った。お昼にPTA会長としてあいさつをすることになっていたので、今日は、「トウシバ」ではなく、「ヒガシシバ」で呼んでいただくことにした。
さて、わが娘は、苦手なリレーでどんな走りを見せてくれるのか。
そんなことを胸に抱いていると、曇り空のもとで運動会が始まった。(つづく)
麻生総理の所信表明演説がおこなわれた。けんか腰の所信表明だった。この調子でいけば、ケンカ解散なんてことがあるかも知れない。血の気の多い総理が誕生した。口が悪い政治家は、どうも品性という言葉から遠いところにある。
政治家で血の気が多いと失敗も多い。激高は墓穴をバケツのごとく掘る。


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Posted by 東芝 弘明