カレー毒物混入事件と判決

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和歌山のカレー毒物混入事件の最高裁判決が本日午後3時に言い渡されるという報道が朝からなされていた。
娘がぼくに聞いた。
「お父さん、弁護士って嘘ついてもいいん?」
ぼくは、忙しい手を止めて娘の顔を見た。
「‥‥何が真実なのかどうか、よく分からないよ」
「罪を犯した人は、きちんと罪を認めてほしいよ」
娘の意見は、はっきりしていた。
「それはそうだね」
事務所でこの話をするとこんな答えが返ってきた。
「林真須美の弁護士は、彼女の無実を信じて弁護をおこなっているんや」
「‥‥」
「国選弁護人やから、お金儲けにはならない。無実だと信じているからこそ、弁護を引き受けているんや」
なるほど、そうかも知れない。
しかし。とも考える。裁判に勝つということは、真実を明らかにした上で勝訴するということもあるだろうけれど、裁判には、なかなか世間の論理だけではすまない側面がある。
証明できるかどうか。ここに裁判の争点がある。証明できなかったら、裁判に勝つことは難しい。
事実かどうか。真実はどこにあるのかを明らかにするのが裁判ではなく、事実や真実を証明できるのかどうか。ここに力点が置かれる。
しかもここに力点が置かれると、裁判の様相は変わってくる。
カレー毒物混入事件の真実がどこにあるのか、それは情報収集さえおこなっていないぼくには、論評のしようがない。
確定的な証拠が明らかにならず、殺人に至る動機も解明されずという報道だが、何をもって裁判所は、上告を棄却したのか。判決文をじっくり読みたいと思う。
裁判員制度が始まる。
この制度が始まると刑事事件の判決は、ぼくたちにとって遠い出来事ではなくなる。自分たちが、もしかしたら関わり合う事件になるかも知れない。そういう目で事件を見るように変わる。
判決のもつ重みが増したと感じた1日だった。
夜、PTAの会議があった。総会の議案確認と総会に向けて各部の年間行事予定を決める会議だった。
話し合わなければならない議題が発生したので、会議が長引いた。


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Posted by 東芝 弘明