小さなペットボトル

未分類

80を超えていると思われる女性の人は、会議が始まる前、ちょうどぼくの目の前に向かい合うように座っていた。ぼくは、会議の運営委員の一人だったので、会場に参加している人と向きあう形になっていた。この女性とぼくは目とめがあったので、お互いに「おはようございます」とあいさつをした。
するとこの方は、お茶を入れた小さめのペットボトルを指し示して、こう言った。
「東芝さんの選挙の出陣式には、M谷さんといっしょに行ったんですよ。演説は上手ではなかったけれど、この人は本当の気持ちを語っている。そう感じました。東芝さんは、選挙に当選した。私はその時もらったペットボトルを選挙の時の記念にして、今も使っているんですよ」
この方は、岩出市に住む女性で4年前の町議選挙の時、出陣式に応援に来てくださっていたようだ。
出陣式の時、ぼくはたくさん参加してくれた人々を前にして、言葉が詰まった。集まってくれた人々の気持ちが伝わって、感情が溢れそうになったのだ。
4年前のペットボトルを見ると、キャップにはお茶の葉っぱのデザインが施されていた。
精一杯、心を込めて色々なことに取り組んでいると、思いはさまざまなものになって広がっていくようだ。千の風になって。
今日は、1日、青空の広がるさわやかな日だった。大きな窓の外には青空が広がっていた。
ぼくは、ときどき外の景色を見ながら、小さなペットボトルの話を噛みしめていた。
あれから4年。力を集中した精一杯の努力だけが事態を切りひらく。そう考えた。


にほんブログ村 地域生活(街) 関西ブログ 和歌山県情報へにほんブログ村 政治ブログへにほんブログ村 哲学・思想ブログ 哲学へにほんブログ村 地域生活(街) 関西ブログへブログランキング・にほんブログ村へ

未分類

Posted by 東芝 弘明