問題意識を重視し、同時にその問題意識を疑え

雑感,出来事

日曜日に月曜日の午後の会議の資料やレジメを作成していたので、朝から一般質問の準備や厚生文教常任委員会のことで動くことができた。会議の準備に割いている時間はかなり多い。
自分の人生の何割かは会議の準備に注がれているような状況だ。多くの人の貴重な時間を拘束するので、会議の準備に力を尽くすのは当たり前だ。そう思っている。提案は率直に。出された意見を多く取り入れて柔軟にことを進めていく。いつもそうありたいと思っているが、はたしてそうなっているかどうか。自分のしていることをたえず自己検証する努力なしに、民主的な運営は発展しない。

ここ数日、十分準備できていない一般質問と議会の委員会の運営方針、選挙闘争方針という3つのことを進めるために、それぞれの輪郭を鮮明にする必要があった。抽象的な思考は、物事を深めるための針と糸のようなものだ。しかし、この針と糸を生かすためには、具体的な事実の把握が重要になる。具体的な事実の把握から離れた抽象的な思考は、観念的なものにならざるをえない。

時間が限られているので、それぞれの作業には制約があった。一般質問の通告については、見通しを誤ったら質問の今後の組み立てに弊害が出てくる。自分の問題意識が、現実とかみ合っているかどうか。ここで大きな間違いをおかすと自分の設定したテーマに対して、修正や言い訳がでてくる。何度もブログで書いてきたが、自分の問題意識そのものを疑わないと大変なことになる。

物事に対する問題意識というのは、最初は直感的なひらめきであることが多い。このひらめきは極めて魅力的だ。すてきな人に出会った瞬間に一目惚れするのと似ている。しかし、一目惚れには危険が伴う。とんでもない時限爆弾が潜んでいて、「あんな人を好きになるんじゃなかった」という後悔に陥ることがある。
それでも好きになったら離れられない。物事に対する直感にもそういうところがある。自分の問題意識に対して疑問をもてない人は、最後までその直感を信じて貫こうとする。この道を突き進んでいくとドン・キホーテになってしまう。風車に突撃する道化師になって、最後は動かしがたい現実の前でこけてしまう。こけるイメージはひっくり返った亀だ。起き上がれない。
自分の問題意識を重視し、同時に自分の問題意識を疑え。──今回の一般質問の準備もこういうことになった。この道を進んでいけば、問題意識は変化する。それはよりよい変化だ。さなぎが孵化してきれいな蝶になる。この道を行けば、思い込みと観念の肥大化に魂を吸い取られることはない。

外を歩くと暑いし、車の中からも街が陽炎で揺らいでいる感じがした。空気が熱気で膨張し、山が白っぽくかすんで見えた。台風の影響らしい。地球温暖化を止めないと人類は滅ぶなあ、と思ってハンドルを握っていた。


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雑感,出来事

Posted by 東芝 弘明