広域ごみ処理問題の報告 2005年7月21日(木)

かつらぎ町議会

午前中、事務所で紀の川市の選挙についての会議があった。8月5日までに、宣伝ビラを作成することが確認された。5町の党議員団の実績が整理され、要求も集約されつつある。あとはどのように料理していくかということだ。
午後、議員全員協議会が開催された。
まず、広域のごみ処理問題の報告があった。機種選定委員会がつくられ会議が開かれている。どのような処理方式を採用するかという方向が固まりつつあるという報告だった。
焼却施設については、建設補助制度が廃止され、交付金に変更されたようだ。この変更のともなって、溶融処理は必須という方針が改められ、循環型社会形成法にもとづく処理ということになった。その結果、溶融処理方式を見据えながらも、当面灰溶融処理施設を併設しなくてもいいということになったらしい。
また、分別処理方式もかつらぎ町が一番進んでいるので、かつらぎ町の分別処理に学びながら徹底した分別処理をおこなうという方向になりつつある。肝心のごみ量については、再度(再々再度?)見直すことになっている。
日本共産党地方議員団は、広域のごみ処理が日程に上ってきた当初から、ごみ量とごみ質を見極めることを何よりも重視して、過大積算と過大処理施設建設計画を見直すよう求めてきた。また、溶融処理は必須という方針が浮上してからは、溶融処理が高コストで技術的には未確立であること、重金属が生成され、公害がまき散らかされる危険性があることを明らかにして、溶融処理をやめるべきだという主張をおこなってきた。
党は、このような議論を具体的に提起しながら、同時にかつらぎ町の分別収集の改善を提案した。
本町は、ダイオキシンの数値が基準値を超えたことをきっかけにして、プラスチックの分別収集を実施した。この施策の導入は、当時の町長が決断したことだった。この施策をきっかけにしてかつらぎ町の分別収集が本格的にスタートを切った。
古紙の回収システムを提案し、資源回収したごみを製品として販売できることを明らかにして、産廃処理業者に委託していたシステムを改めるように提案したのは、日本共産党だった。
山間部収集の導入を訴え実現を約束させたのも日本共産党だった。自治体の努力と党の提案がかみ合ってコラボレーションが生まれ、分別システムが確立してきたように思う。
このコラボレーションは、処理コストの縮減にも効果を発揮した。
分別貧乏という傾向がある。
分別を徹底すればするほど経費がかさむという傾向だ。
ぼくはこの傾向に対して、徹底的な分別によって資源化すれば、処理コストは縮減できることを訴えて、分別=経費の削減を訴え続けた。この主張に耳を傾けた当局が、必死で販売先を探し、コストの削減を実現していった。プラスチックごみの処理コストを劇的に縮減したのは、担当課の課長の努力のたまものだった。
本町は、今年度から生ごみの処理機に補助金を出して、生ごみの縮減への努力を始めた。
このような努力に前進するためには、ごみ質の分析がかかせない。
ごみ問題の根本は、ごみ袋の中にどのようなごみが入っているかという問題だ。燃えるごみの分別は、ごみ袋の中のごみの分析から始まる。前町長に対して、ごみ袋の中にはどのようなごみがあるのかという提案をおこなったのは、もう何年前になるだろうか。
この提案は、職員に手によって実際に町内のごみ袋を役場に集めてきて袋を開け分析するという努力を通じて実現した。
この分析作業は、生活環境課の認識を高める役割を果たしたように思う。ごみの分別を考えるときに、何を分別すればごみの減量化を実現できるのかという具体的な知識を職員が共通して持つようになったようだ。
伊都橋本の広域によるごみ処理施設の建設計画では、各自治体のごみ量をそれぞれもちより、分別の形態の違いも比較された。しかし、各自治体の大きなアンバランスをさらに分析するという作業は行われなかった。ごみ質の分析は各自治体単位でおこなわれず、橋本市の事例をサンプルにして、ごみは年々増えるという推計にもとづいてごみ処理施設を組み立てていったのが最初の計画だった。
たとえば、ある町のごみ処理計画などを見ると、分別してもごみは減らないとしている。しかもなぜ減らないのかその原因が究明されていない。分別=ごみの減量かという構図にまったく確信がない。したがって、この町の計画ではごみは年々増えるとして、過大な処理建設という結論になっている。ここにもごみ質の分析ができていない根本的な弱点がある。
ごみ量だけでなくごみ質の分析をおこなわないと、ごみ処理計画は大きな間違いを起こしてしまう。かつらぎ町の歩んできた道をふりかえって、心底そう思う。
広域のごみ処理はかなりジグザグな道を歩んできた。ここにきてようやく、ごみ処理の基本にもとづく議論がおこなわれつつある。
希望の光が見えつつある。
ごみ処理の報告の後、合併時に議員報酬をどう設定するかという議論を初めておこなった。3つの常任委員会に分かれて議論がおこなわれたが、本日はそれぞれの議員の意見聴取、意見の披露で時間切れとなった。
日本共産党町議団は、かねてから提案していた報酬設定について説明した。
夕方事務所に戻って役場と郵送読者の日曜版の帯封かけをおこなった。
来客があったので帰宅が7時44分頃になった。
今日はウナギどんぶり。妻は研修のため出張で留守なのでおばあちゃんのお世話になった。
娘はご飯を食べることから眠たくなったようだ。
おんぶして2階に連れていってあげた。
明日もラジオ体操に行くとはりきっていて、5時半に起きるということになった。
「おやすみなさい」
「おかあさんは」
「出張だよ。さみしい?」
「うん」
「おとうさん、いっしょに寝たろか」
「いや。おとうさんは下で寝て」
「おやすみ」
廊下の電気を消して下に降りた。


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かつらぎ町議会

Posted by 東芝 弘明