文献を読む 2006年3月21日(火)

出来事

予算質疑のために文献を読む。
格差の拡大は、貧困層の拡大をきちんと把握しないと正確には捉えられないという指摘に膝を打つ。
日本の貧相は、16%ぐらいに広がっているという指摘は、細かな分析の上に成り立っていた。なかなか説得的だった。
高齢者世帯の単身者で年収170万円未満、夫婦2人暮らしで年収250万円未満は、生活保護の水準以下の収入になるらしい。
高齢者の中には、確実に貧困層が増大している。
65歳以下の単身者の世帯にも生活保護水準以下の世帯が増大し、若年層にもそれは広がりつつある。3.数人の家庭で家庭の年間収入が304万円程度の家庭は、生活保護世帯以下の収入しかないことになる。
これらの層を集計していくと国民の15%〜16%は生活保護の水準以下で生活している世帯ということになる。
しかし、問題は、増税と社会保障負担は、いよいよこれから本格化してくるということだ。
公務員の給与削減が政策的なターゲットになっているので、給与水準はまだまだ下がるかも知れない。
「改革を止めるな」
この言葉の響きは恐ろしい。
国民の中に引き起こされている給料の絶対的な低下。
下がらない家庭の固定費。
上がり続ける税金と社会保険料負担。
その結果としてあらわになる可処分所得の減少。
確実に広がる絶対的な貧困、格差の増大。
新自由主義という経済路線のもとで、意図的に導き出された経済的な帰結。
構造改革の最大の目的、最大の成果。
2005年の自殺者34427人。1日平均94人。30代の自殺が4000人を超えたという。
景気回復がいわれている中での史上最高の自殺者。
「改革を止めるな」
2005年は自民党が歴史的な大勝を果たした年であった。
和歌山県の景気は回復していない。予算書にもこれは色濃く表れている。農業所得も自営業者の所得も、給与所得も減少しているのに、今年度予算は、町税収入が増えるとしている。理由は高齢者を中心とした増税だという。
「改革を止めるな」
狂気は政府の中にある。
自己責任。
勝ち組、負け組。
問題は負け組に甘んじていること、らしい。
もう一度、チャレンジして勝てばいいのだ。競馬のように。
「改革を止めるな」
異常な事態を異常だといわないマスコミにも大きな責任がある。

ちちをかえせ
ははをかえせ
としよりをかえせ
こどもをかえせ
わたしにつながるにんげん
にんげんをかえせ
にんげんの にんげんのよのあるかぎり
くずれぬへいわを
へいわをかえせ

峠三吉さんは、この詩をひらがなで書いた。
この告発の詩は、現在も原爆をうつ。
ぼくは原爆に対する怒りと同じように
この詩の力をかりて新自由主義を告発したい。
にんげんをかえせ。


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出来事

Posted by 東芝 弘明