投票に行こう

雑感

総選挙の最終日、12時までだったら選挙の支持の訴えをブログに載せることもできたんだけれど、31日の朝、このブログを書いているので、投票依頼のことは書けなくなった。あとは投票に行ってもらうことが大切になる。有権者の1票で政治は変わる。特に今回はそういう選挙になった。まだまだ自分の1票で政治は変わらないという見方が多くあり、誰がなっても同じという見方も多い。でも確実に世の中は変わってきた。とくに戦争法以後の6年間の変化は大きい。

政治は、身近なもの。日本は自然環境を人間の生存の基盤として、経済と政治、文化と社会によって成り立っている。政治は、この中で大きな役割を担っている。保育所の保育料の無料化だけでも、政治なしにはあり得ない。保育所の給食費がかつらぎ町では無料になったが、そこには自治体としての判断と予算組みがあった。道の穴ぼこを直しているのも自治体だし、毎日飲んでいる水を水道水という形で届けているのも自治体だ。

学校の教科書が中学校までは無料で配布され、高校になると有料になる。民主党の時代に高校の授業料が無料になり、自民党政権になって、所得制限を設けて全員に無料にならなくなったのも政治だ。大学の授業料が缶コーヒー100円の時代から130円の現代になった間に年間の授業料は20万円程度から53万3800円になった。これも政治だ。大学の授業料が高額になったことによって、上の兄弟が大学に行ったら下の兄弟が行けなくなったりしているし、高額な大学の授業料の結果、2人に1人は奨学金を受けて大学生活をおくるようになった。しかもこの奨学金の多くは、利息までつく学生ローンのようなものになった。こういう制度設計をしたのも政治だ。このような変化を甘受しているうちに、ヨーロッパでは高等教育の無料化の方向が強まってきた。奨学金も返済の必要のないお金が給付されている国もある。

こんな日本に誰がした。歴代の政権与党がこういう制度を提案して国会で決めてきたからだ。
消費税の導入は、直接税と間接税の比率の見直しが必要だという議論によって持ち込まれ、この見直しが30年間一貫して貫かれてきた。その結果、法人税は減税され、ついでに大金持ちの所得税も減税され、消費税は増税された。消費税収入は法人税減収の穴埋めになってきた。日本の国家予算は増えなくなり、生計費に思い切りのしかかる消費税が国民の生活を苦しめるようになった。今や消費税収が国の一番大きな税収になり、法人税収も所得税収も追い抜く結果になった。財務大臣は消費税が10%になって税収がバブル期を超えたことを喜んでいたが、お金の集め方が歪んでいるとは全く考えていない発言だった。

政治は、本当は国民の幸福の条件をととのえるためにある。なぜか。それは所得の再配分が基本に座るからだ。生計費非課税を大原則にして国民から税金を集めるので、税の基本は生計費に対する控除と累進課税が基本になる。しかし。この原則をことごとくゆがめるような税制改正が積み重ねられて、庶民には厳しくもうけをあげている大企業と大金持ちには優しい政治が貫かれてきた。

その結果、日本はGDPの発展しない国になり、国民の平均賃金が下がり続ける国になって、先進国との開きが年々大きくなる事態が進行している。「もはや先進国ではない」という指摘がなされるなか、一生懸命マスコミは「クールジャパン」「日本のここが素晴らしい」という宣伝を盛んに行うようになった。落ちぶれていく人間のやせ我慢?、過去の栄光への郷愁だろうか。

こんな日本に誰がした。歴代政権党がこういう日本をつくった。福祉が発展する別の道はあったが、政治は自分たちの足下にいて、どうしようもない力で国民の生活を支配するようになった。政治的な自覚がなく、政治なんか考えたことがなくても、政治は国民を見捨てない。監視までする。物言わぬ牢獄。これが今の日本の政治だろうか。

では何から始めるべきか。鍵を握っている一つは消費税の減税。最低賃金の1500円への引き上げ。野党がこぞってこの政策を掲げ始めている。政治が変われば未来は明るい。政治を幸福の条件をととのえる存在にするために。
私たちの手には1票がある。女性の参政権は今の憲法ができる過程で与えられた。わずか70年前の出来事だった。70何前の日本は、「女三界に家なし」と言われていた。男性に尽くして生きることが押しつけられていたので、農村における女性の平均年齢は男性よりも短かった。
投票に行こう。政治を変えよう。


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雑感

Posted by 東芝 弘明