一般質問は原稿から離れてしまった

雑感

昨日書いたことが、実際の一般質問でそのとおり質問を展開するということになった。ぼくはそこまで行くとは、自分でも思っていなかった。マイナンバーカードをテーマにした町長に対する質問には、副町長が答えるという話が事前に伝わっていた。

ぼくは、副町長が答えたら、しばらくの間は副町長とのやり取りをしようと心に決めていた。副町長が答弁するところまでは、質問と答弁書の予定調和的な話は、大筋変わってはいなかった。原稿と全く違う展開になったのは、1回目の副町長の答弁を受けたぼくの問いからだった。原稿が予定していた展開とは全く違う質問が始まった。

原稿内容と違う質問を支えたのは、原稿作成後に読み続けていた新聞記事と専門書の情報だった。質問の原稿以上に新たな情報が手元にあった。その結果、原稿には全くない情報を軸にした質問になった。ただ、課長の答弁については、この中で予定していた質問に戻って答えていただいた。
もちろん、原稿とは違う展開をしたので、資料の活用の仕方が十分にこなせなかったのと、積極的な普及を停止することが問えなかったのと、時間切れで町長の答弁に対して切り返せなかったという結果になった。予定していた質問をやり遂げるという点では、多くの不十分さをもった質問になった。

かつらぎ町の政治家お2人(町長と副町長)は、マインバーカードの事務は、国の法定受託事務なので、我々は国に従って事務をするしかないという態度で、それ以上の見解は出さないというのが基本だった。ただ、副町長は、明らかに住民に不利益が生じているのであれば、国に意見を上げると答弁した。そういうのであれば、ということで医療費の負担割合がマイナンバーカードを使うと誤表記されることや、77万件ひも付けできていないことによって、マイナンバーカードを読み取ると非該当になって、10割医療費を払わされるような事態は、国民にとって不利益ではないのかと訊いた。腹中町の答弁は、不利益が出ていることを認めるものになった。

国民健康保険証の存続。これに対して、かつらぎ町として存続を求め意見を国に上げることはできない。これが2人の政治家の結論だった。不十分な情報の中でも国民の6割が健康保険証の存続を求めている。

国が責任を負わないまま拡大していくマイナンバーカードの仕組み、
横展開による行政と民間の連携によって実現しようとしているサービスの内容、
本人同意による個人情報の利活用によって、国民の個人情報が市場にどんどん拡散していく仕組み、

こういうマイナンバーカードの姿が国民に伝わると、このカードへの支持は限りなく小さくなるだろう。このような情報は、ほとんど国民に伝わっていない。実態がオープンになっていないので、「健康保険証の存続は法律で決まっているので国に従って事務をするだけ」という態度を取れるともいえる。
マイナンバーカードとそれによって実現する内容は、地方自治を破壊する。国民主権と民主主義をデジタル化が壊す。地方自治体に対する危機が進行している。個人情報の本格的な利活用が始まる。こういう問題として現実が進んでいることに警鐘を鳴らしたい。


にほんブログ村 地域生活(街) 関西ブログ 和歌山県情報へにほんブログ村 政治ブログへにほんブログ村 哲学・思想ブログ 哲学へにほんブログ村 地域生活(街) 関西ブログへブログランキング・にほんブログ村へ

雑感

Posted by 東芝 弘明