哲学の本を読んで眠ってしまった

雑感

一般質問のヒアリングをさせていただいた。1時間半はすぐに過ぎた。当局の側からの積極的な応答が少なかったので少々困った。ただ基本的な資料をいくつもいただいたので、質問の見通しが立ってきた。ありがたい。

昼から白内障の手術に付き添った。慢性的な寝不足なのでソファに座って本を読んでいると眠たくなってきた。座り心地の悪さがある中でもかなり寝てしまった。読んでいた本は哲学のものの見方の本。宗教と哲学の違い及び科学と哲学の関係についての章だった。
いつも使っているメガネを忘れたので、文字が少しぼやけていた。比較検討によって違いを比べる記述が続いたが、発展の歴史の中で比べるとさらに違った側面が見えてくる。
哲学は昔、学問のすべてだった。学問=哲学という時代があった。やがて哲学者は自然の法則を発見し、数学や物理学が生まれてきた。当然のことながら物理学も数学も哲学の一部だった。物理学や数学が哲学から独立しはじめ、さらに生物学や化学が発展した。この経過の中で哲学の領域は狭くなった。
ただ哲学は、他の科学が発展しても、全体を包摂するという傾向を完全に失ったわけではなかった。多くの哲学は他の科学が発展するに従ってその成果を受け入れて変化した。もちろん、中には客観的な世界を否定したり、懐疑的だったりする観念論的な哲学も生き残った。

唯物論と観念論、結局のところ、哲学はこの両陣営に大きく分かれる。ぼくの学んできたのは唯物論。こっちの方がものの見方がすっきりしており、どこまでも客観的な世界に分け入っていく力を持っていると思っている。唯物論には自家撞着のような堂々巡りはない。唯物論における意識の探究は、意識とは何かという本質に迫りつつある。人間は本人が意識しないうちから皮膚も含め、外界からの刺激を受けて能動的に反応し、脳は意識が顕在化しないうちから、すでに外界からの刺激に反応し、多くの情報を無意識のうちに判断していることが分かってきている。
潜在意識下で情報の処理が行われている。こういう話は面白い。意識の外にある物質世界というところから唯物論ははじまる。真理に接近する上で何の障害もないというところに唯物論の面白さがある。

観念論で面白いと思われるのは、科学的な知見に対し独特の解釈で親和性を保っている。そういう解釈論も知ってみたい。


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雑感

Posted by 東芝 弘明