防人の詩は好きになれない

雑感

さだまさしさんの歌をじっくり聞いてみた。
この人の歌詞には独特の味わいがある。
「道化師のソネット」「主人公」「檸檬」「奇跡」など味わい深い。

ただ「防人の詩」は好きになれない。この詩は、映画『二百三高地』の主題歌だった。
この「防人の詩」は、万葉集の「鯨魚(いさな)取り海や死にする山や死にする死ぬれこそ海は潮干て山は枯れすれ」という詩をベースにして作られている。この詩がなぜ取り上げられ、さださんが、この詩をどう感じて映画『二百三高地』の主題歌にされたのか、ぼくにはよくわからない。

映画は見ていないが、この歌を聞いていると繰り返し聴きたい曲ではなくなってくる。
戦争とからんでなければ、まだ命をテーマに歌った歌なのかと思うけれど。
現代の人類が引き起こす戦争に核兵器を使用すると、さださんが歌う情景に重なってくる。
しかし、この歌は、
夏草や 兵(つわもの)どもが 夢の跡
と歌った松尾芭蕉及び、この歌を詠んだときに芭蕉が思い出した、
国破れて山河あり、城春にして草青みたり(ぼくは学校では、国破れて山河あり、城春にして草木深しと習った)
という歌とは対極にあるようにも感じる。

国は滅んでも山河は昔のままの姿で存在している。というものであってほしいとも感じる。


にほんブログ村 地域生活(街) 関西ブログ 和歌山県情報へにほんブログ村 政治ブログへにほんブログ村 哲学・思想ブログ 哲学へにほんブログ村 地域生活(街) 関西ブログへブログランキング・にほんブログ村へ

雑感

Posted by 東芝 弘明