自治体の長期総合計画って

未分類

かつらぎ町の長期総合計画を読み直した。
溝端町長(現在の町長の2代前の町長)の時代の長期総合計画は、コンサルタントに委託したものだったが、この時の町長は、かなり意識して、自分が実行したいことを計画に盛り込み、長期総合計画を錦の御旗にして、「長期総合計画にもとづいて」といううたい文句にのせて実行に移そうとした。7つの里構想という言葉でまとめられた計画──この計画は、かつらぎ町に7つの開発拠点を設定して、大規模な住宅開発と企業誘致をおこなおうとしたものだった。こういう場合、コンサルタントに仕上げてもらっても、計画は生きたものになる。
この非現実的な、大きな計画は、バブル経済の崩壊とともに破綻していった。
以前の長期総合計画は、現在の長期総合計画によって、計画の到達点も踏まえられず、総括もなしに否定された。
今回の計画もコンサルタントに委託して作られたが、7つの里構想という言葉に託された夢は消えさった。こんどの長期総合計画は、夢をほとんど語らなくなった。
何度読み返してもつかみ所のない計画。文章はあるが、そこには計画の実態がないという感じだ。
コンサルタントは、自治体の意向をまったく無視して、長期総合計画を作ることはないと思われる。中身があんまり感じられない計画というものは、そういうものの積み重ねのなかで出来上がったものだろう。
でも、なぜ自治体は、自治体の基本的な計画をコンサルタントに丸投げするのだろうか。
体裁を整えたい。見栄えのいいものを作りたいということだろうか。
基本的な計画をつくる能力がないのかも知れない。
きれいな冊子は、顧みられることなく、死文化していく。
中身のない総合計画を読んでいると、なんだか寂しくなってくる。


にほんブログ村 地域生活(街) 関西ブログ 和歌山県情報へにほんブログ村 政治ブログへにほんブログ村 哲学・思想ブログ 哲学へにほんブログ村 地域生活(街) 関西ブログへブログランキング・にほんブログ村へ

未分類

Posted by 東芝 弘明