「民主文学臨時増刊号」

雑感

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民主文学の分厚い本が届いた。「50周年記念民主文学臨時増刊号」値段は2,160円もする(送金しなくっちゃ)。小説20本、評論18本が収録されている。読んでみようと思っている。牛久保さんと乙部さんの評論も掲載されている。ご無沙汰している新船海三郎さんの名前もある。小説では須藤みゆきさんの『秋ゆく街で』が入っている。懐かしの吉開那津子さんの作品もある。これらの人の作品群から好きな作家が1人でも2人でもできたら嬉しい。
文芸評論は、一度、民主文学とは何かという基本を見てみたい。
民主文学の5月号に掲載されていた「『社会主義リアリズム』とは何だったのか──二一世紀の目で考える」(谷本諭)というのが面白かった。独裁をしいたスターリンが、どうやって文学者を取り込み、支配していったのかということと「社会主義リアリズム」とは密接不可分に関連していた。ぼくは、この評論を国家権力と文学や文化という文脈で読んだ。安倍内閣が、マスメディアを支配しつつあるなかで、スターリンの行ったことと安倍政権の姿がだぶってくる。
あらためて国家とは何なのか、民主主義とは何か。ということを考えさせられた。スターリンという独裁者が行ったことは、対岸の火事ではないとも思われる。こういう読み方は、谷本さんの書かれた問題意識とは随分離れるものだろう。しかし、こういう問題意識もあって、民主文学とは何かということを自分なりにつかみたいという認識ができた。


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雑感

Posted by 東芝 弘明