「あしたのジョー2」全47話視聴完了

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夜になったら寒くなる。昼間、車の中は暑かった。
10時頃になると非常に眠たくなって、「BOSS」を見るも記憶が飛んで、ドラマの流れが分からなかった。
さて、ようやく「あしたのジョー2」を見終わった。
原作とは少し違うストーリーだったが、あの真っ白に燃え尽きたジョーの姿をアニメーションで見れたのは、印象深かった。
ちばてつやさんは、高森朝雄(梶原一騎)が用意したラストに納得せず、あのラストシーンをつくりだした。しかし、「あしたのジョー」の世界の根本的な骨格は、梶原一騎の世界だった。「あしたのジョー」の世界は、ちばてつやさんだけでは生み出すことのできなかった世界なのだと思う。
コラボレーションのなせる技。個性の違う人が、力を合わせることで新たな世界ができ、しかも多くの人を魅了するものになる。「あしたのジョー」の中にはそういうせめぎ合いが渦を巻いている。
矢吹丈のやさしさを重層的に生み出したのは、ちばてつやさんだったし、野生的な闘争本能を強烈に描いたのは梶原一騎だった。ジョーの優しさと強さと寂しさには、ふたりの人間のもつ個性が交差して存在している。
白木葉子が、ジョーに「好き」だと告白して以降は、好きな人を一心に思う強さとはかなさを合わせもった女性として描かれている。この人は、迷いを吹っ切ったとき、ジョーの心に寄り添って最後まで試合を見届けようとする。
2人は、あの最後の試合を通じて心と心を通わした。ジョーは自分がはめていたグローブを葉子に渡す。そこにはジョーの気持ちがあった。葉子の告白は、ジョーに受けとめられた。
10代の時にあのラストシーンを食い入るように見て、ジョーは死んだのではないかと思っていたが、今回、アニメーションでラストを見たときに、ジョーは死んだのではないと思った。
ボクサーとしての最後だったことには間違いないが、精根尽きて眠っているように見えた。
ただ、アニメは原作を超えていないようにも感じた。それは無理もないと思う。もう一度できるなら漫画を読み返したいが、あのラストに至る漫画の世界は、鬼気迫るものがあった。ちばてつやさんが精魂込めて描いた世界の迫力をアニメに映しとることができなかったのは、無理からぬことだとも思う。


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Posted by 東芝 弘明