人が生きてきた歩みを聞く
人生を懸命に生きている人が多い。一度きりの人生を懸命に生きると、歩んできた道にはさまざまな出来事と思いが重なっていく。人々の顔や姿の中にそれまでの歩みが折りたたまれている。しかし、多くの人は、自分の歩んできた道について思いの丈を述べることは少ない。
作家や俳優やミュージシャンやアスリート、学者や研究者の々などは、折にふれて自分の歩みを書いたり、語ったりする機会がある。しかし、市井に生きる人々が自分の歩みを人に語ったり、書いたりすることは思いのほか少ない。
自分の人生について聞いてほしいと思っている人も多いのではないだろうか。文章を書くのが苦手な人、話の上手ではない人に対し、じっくり真剣に話を聞いてあげる人の存在は貴重だと思う。
多くの人の声に耳を傾けると、歩んできた人生からその人の人間性が浮かび上がる。それらの話の中には、時代の中で翻弄される人間がいる。当時がどんな時代だったのかも話を通じて明らかになる。そういうことを丹念に聞かせてもらえる人になりたい。
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