「超過勤務手当、必要なら補正したい」

かつらぎ町議会

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かつらぎ町の職員の残業について、求めていた方向で改善されることが明らかになった。ぼくの予算質疑に対し、総務課長が「精査する中で運用を図っていきたい」と答弁した後で、町長が「現在の予算は全体で5000万円。この範囲ですべて支払えるかなと思っている。必要なら補正したい」と答弁した。
今回の質疑は、予算がなくなると超勤命令を行いながら、後日職員から「勤務時間の割振り変更承認申請」という書類を提出させる。しかし、振替休日期日の記載がないままになっているものが圧倒的に多いという状況を指摘したものだった。質疑では、この事実を指摘しながら、法定労働時間を超える労働は超過勤務であること、超過勤務は翌月に超過勤務手当を支払う必要があるというルールを守るべきだということを訴えた。この質疑に対し、上のような答弁が返ってきた。
「町長の答弁にびっくりした。永遠の課題だと思っていたんで」
という反応もあった。

永久代休という言葉が職員の中にあった。ぼくのブログにこの言葉が登場したのは2006年4月。それから9年が経った。この問題の解決をめざして取りあげ始めたのが2010年3月。この時点ではぼく自身が永久代休というものの意味をまだ十分に把握していないなかでの追及だった。2011年12月には、問題の性格を把握し始めた記述がある。本格的に追及したのは2012年3月だった。それから3年。一般質問のテーマとして取りあげるのには、自分の中で3年という時間がかかった。
こういう問題は、労働組合の課題でもある。しかし、色々な論文を読む中で不破さんの指摘に出会った。それは、労働者が権利を勝ち取るためには、経済闘争から政治闘争への発展が必要になるというものだった。イギリスで10時間労働が実現するためには、国会の場でこの要求が実現し、労働法制として実現する必要があったことを詳しく紹介する論文だった。

質疑の中で追及することには限界もある。一般質問のテーマにして、資料を要求し、取りあげたテーマに対し町当局との間で深いやり取りを重ねた上で、質問を行う。それでもまだ不十分な場合は、さらに資料の提出を求めて、予算質疑の中でも取りあげる。今回は、こういう方法を採用した。
「せんちづめやな」
今日はそんな風にからかわれた。

そうかも知れない。真正面から取りあげ始めてから5年。その課程の中でぼくは、労働基準監督署に2回行き、労働組合の幹部の方々とも何度か会い、橋本市に取材に行き、和歌山県市町村課にも電話で取材した。多くの人に意見を求め、条例や規則をどう理解したらいいのか、話を聞かせてもらった。費やした時間もかなりにのぼる。
かつらぎ町は、残業代を支払う中で本当の意味での労務管理を確立すべきだと思う。
法令を遵守するという原則を確立することは、役場の仕事全体を発展させる非常に大きな力になる。道理がまかり通る職場になってこそ、地方自治体として発展すると思われる。
職員がメンタルヘルスの面でも大きく状態が改善される意味も大きい。残業代を支払うようになれば、働き過ぎの問題が生じたときに、60時間を超える残業の振替休日制度も機能するようになるだろう。本当の意味での残業の抑制への努力もはじまるだろう。
課長と課長補佐、係長の連携による課内における労働時間管理の確立が問われる。この努力は、事務量の把握と仕事におけるマネジメントの確立の力になる。
問題は、ただ単に残業代を支払うのか、支払わないのかという問題なのではない。働き方の根本問題で正常な状態を生み出すことが、次の発展を準備する。そういう見通しと確信をもって、この問題に取り組んできた。基本的な原則が確立され、かつらぎ町が発展することを願っている。

町長が表明した今日の態度は、心底嬉しいものだった。少し肩の荷が下りた感じがして、開放感がある。

かつらぎ町議会

Posted by 東芝 弘明