条例と予算の質疑があった

出来事,かつらぎ町議会

条例案と補正予算案の質疑が終了した。一般会計の補正予算が終了したので、コロナ対策のための補正予算が追加議案として提出され、説明された。
ヒアリングができなかったので、問う内容をいろいろな角度から調べて質疑を準備した。GIGAスクールのことについては、子ども一人一人が持つ端末の機種選定の議案があった。これについては、事前に調べると3つの機種(もしくは仕様)の中から選択することが文科省によって推奨されていた。和歌山県による23自治体(7自治体は不参加)の共同購入という形になって、かつらぎ町はWindowsタブレットということになった。
文科省からは、Google Chromeのノートパソコン、Windowsタブレット(会社はいろいろ)、AppleのiPadという3つが推奨されていた。こういう情報が公表されていると、ネットの世界では3種類の端末についての比較が盛んに行われる。Google Chromeのノートパソコンが価格的には一番安い。しかし、歴史が浅く端末がまだ不安定なところがある。Windowsタブレットは、いくつもの会社から出されている。注意しなければならないのは、メモリとバッテリーだ。ネット上では、Windowsタブレットのバッテリーはカタログスペックの半分程度しかもたないという指摘があった。かつらぎ町が購入したタブレットは、メモリ4ギガ、バッテリー16時間というものだった。半分の8時間でも学校で使用する分には十分だが、問題はバッテリーがどれぐらいの期間でへたってくるのか、へたってきたときに交換が可能なのかだろう。
こういう情報を把握できたので、この情報などは質疑に生かすことができた。質疑の中で採用されたタブレットは、ダイナブックのK50というタブレットだった。
自宅に帰ってからダイナブックを検索してみるとGIGAスクール用のダイナブックのタブレットがヒットした。45000円で購入可能となっていた。和歌山県の購入価格は44990円だったので仕様とか追加したものも含めて安く上がっているのは間違いない。心配していたバッテリーは、保証期間内でも有料だったが交換可能だった。バッテリーが持たなくなったら使えなくなるので、次に必要な予定外の費用はバッテリーになるかも知れない。
機種選定には専門的知識が必要ということだったが、こんなビジネスのビッグチャンスを逃す会社はない。文科省によって推奨された3つの機種をもつ会社は、GIGAスクール構想に猛烈に反応して、文科省が求める仕様をクリアした端末を提案している。「機種選定の難しさ」と価格交渉に対しては専門的な知識は必要なくなっている。

質疑では、ヒアリングができなかった弊害がいくつか現れた。当局に対し事前に聞くことができていれば、内容を正確に把握した上で、さらに深く聞くことができる。3回のみ質疑が許されているもとでは、聞き方に工夫がいる。内容を深く知っていれば、核心に迫ることが可能になるが、知らないまま聞くと核心に迫りきれない。
補正予算にマイナンバーカードの補正があった。ぼくは、7月から予約が始まったマイナポイントについて、事務費の補正予算だろうかと思って簡単に、しかも勝手に理解していた。しかし、質疑を行うと、それはシステムの不具合に対する修正のための費用だった。このことを事前に聞くことができていたら、この角度からの質疑もできたのにと思った。

マイナンバーカードによるマイナポイントを推進する費用は、国全体で2499億円もかかっている。これだけの費用があれば、コロナ対策で苦しんでいる病院への支援もできる。そういうところにお金を使わないでマイナポイントを推進するところに、日本の政治の歪みがある。マイナポイントは、マイナンバーカードをつくる煩わしさ(スマホで作れない人は2回は役場に足を運ぶ必要がある)、クレジットカードなどを持っていない人はクレジットカード会社と契約をしてカードを作り、このカードとマイナンバーカードに付加されているICチップにある別のID番号とクレジットカードを紐付ける必要がある。この手続きが煩雑だ。ペイペイを使いたい人は、スマホを持っていない人でいえば、スマホの購入というところからはじめる必要がある。

制度設計をした人々の顔が見たい。何重にもハードルがある。このハードルをどうクリアするのかを考えたら、今の時点でマイナポイント制度を実施することになっただろうか。緊急性という点でいえば、2500億円の近い道は変わってくるだろう。

妙寺団地の建て替え事業が遅れていることを質疑したが、遅れていないという答弁が返ってきた。これに対して切り返すことができなかった。ぼくの中に確信がなかったからだ。財政の状況についても、もう一歩深く迫ることができたのに、迫りきれなかった。ヒアリングを行っていたらこんな形にはなっていない。ヒアリングの必要性を改めて痛感する質疑となった。


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出来事,かつらぎ町議会

Posted by 東芝 弘明