怒りて、人間よ、山を動かせ

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高齢者の世帯は、医療費が高いので、受診を控えている。体が悪いのにお金がかかると言って医者に行くのを抑えている。
この変化は、わずか10年間の間に起こったことだ。
特別養護老人ホームにしても、病院にしても個室に入院すると月に1万円以上の負担になる。国民年金を受給している人なら、自分の年金額だけでは入院できない。この変化もわずか10年間のことだ。
役場の若い職員は、「他の方もみんな、国民健康保険税を払っていますよ」と言い、「これだけの保険税がかかるというのは、それだけ所得があるからだ」と言うらしい。
必死になって、国民健康保険税を払って生活している人がいる。
「苦しいのは私の家だけではない」
そう言い聞かせて、必死にお金を納めようとしている人がいる。
菅直人さんは、苦労人だという。
ならば、就任早々、なぜ、消費税10%という発言が出たのか。
この10年間の小泉改革がもたらした負担増に、心底怒りがないのではないか。
苦労してきたけれど、国民の苦しみに心を砕く人ではなくなっているということなのか。
国民の苦しみが目に入らず、見ているのは、日本の経済界の動きだけ。
消費税10%という発言は、そう思わざるをえないような発言だ。
国全体の経済を見れば、国民の生活が視野に入ってきて、国民の消費が経済の半分以上を占めているのが見えてくる。日本の経済が浮上するためには、法人税を減税して消費税を増税する必要があるという論理は、日本の経済の動きの約4割強の世界しか見ていない。消費税10%増税、法人税15%減税は、国民の生活を完全に忘れ去った議論に他ならない。
先進国は、消費が経済を引っ張っている。そこの部分を消費税増税で冷え込ませれば、経済は失速し、税収は上がらなくなり、国民生活は破壊される。国民生活の破壊は、消費を破壊し、商売人を苦しめ、さらなる税収不足を引き起こす。
水戸黄門は、ドラマの中では全国を漫遊し、庶民の生活に触れて、地域の政治の歪みをただしてまわる。国民生活に密着し、生活実態を聞きながら歩くと、消費税増税の恐ろしさが見えてくる。
政治家には、水戸黄門のような地域をはって歩くような努力が必要だ。なのに、苦しんでいる人の所に行って、苦しみの根源に何があるのかを全く見ない。
選挙で、全力疾走し、握手をして汗をかいている姿で、国民を魅了するようなパフォーマンスに心を奪われてはならない。誰が、国民の暮らしに心を寄せて、この実態を変えるために努力しようとしているのか。この点を政治家の発言から読み取ってほしい。
消費税増税、大企業減税には怒りを感じる。この怒りは、国民生活の中から立ち上ってくる怒りだ。
市井に生きる人々は、働きながら健康を壊し、それでもけなげに生きている。こういう人々の声を政治に届ける政党がどうしても必要だ。声なき声を国会に伝える政党が必要だ。
大企業とアメリカに日本共産党は言うべきことを語ってきた。
なぜ、日本共産党は、ひるまずに信念を貫いて、財界とアメリカにもの申してこれたのか。
それは、国民の苦しみが根底にあるからだ。どうしようもない現実に対し、私たちは、突き動かされている。必要なことを語って、実際の政治を変えないと国民の生活は守れない。
巨大な権力にひるんでなどはいられない。
戦後ずっと続いてきた大企業中心主義、アメリカ中心主義の政治は、国民の生活を破壊するところまで矛盾を深めている。大企業の利益の追求は、資本の蓄積を生み出すだけで、国民の暮らしを豊かにしないものになってきた。現在の資本の蓄積は、雇用破壊と結びついている。
国内市場は、随分小さくなり、日本では商品が売れなくなっている。国内で商品が売れないから、巨大な企業は国外での販売に力を入れる。
日本の税収は、かつて60兆円を超えていたのに、今は37兆数千万円しかない。
増税をくり返しおこなってきたのに、所得税収の落ち込みは激しい。法人税の減少も激しいが、これは、この間の不況の影響よりも減税という側面の方がはるかに大きい。
なのに。
この10年間の生活破壊の政治を、民主党は、受け継いでいる。自民党政治の後継者に成り下がったのが現在の民主党だ。9か月前、民主党に期待した方々は、こんな変身ぶりを見たいとは思っていなかっただろう。
怒りて、人間よ、山を動かせ。
心底、そう思う。
国民が立ち上がれば、消費税増税は阻止できる。
日本共産党の国会での議席は、国民の暮らしを守る砦だ。
日本共産党の存在なしに消費税増税ストップは実現しない。
このことを真剣に訴えたい。


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Posted by 東芝 弘明