現実を知って生き方を変えよう

雑感

紀の川市で会議があり、お昼はカレーを食べ、昼からは体育協会の表彰式に参加した。一生懸命にがんばって成績を残した小学生から高校生までを表彰した。
そのあと学習会に参加した。経済学の基本について、伊丹議員が講師をつとめた。商品とは何か、貨幣とは何か。なぜ資本主義では労働力が商品になるのか。労働力商品の特殊性はどこにあるのか。こういうところに経済学の基礎がある。

僕たちが毎日手にしている貨幣も実は商品だった。貨幣にも歴史的な発展があって、金が貨幣の中で重要な役割を果たしてきた。金によって商品の総量を図るという時代から、金本位制が崩壊して金兌換が停止する。1971年のアメリカのニクソン大統領による金兌換制度の停止は、ベトナム戦争によるアメリカの金流出が直接の引き金だった。それは、やむにやまれぬ大転換だったし、この転換によって、結局は全世界の貨幣の変換は変動相場制に移行した。
しかし、これは結局、金の総量では増大する商品の総額を図ることができなくなったことを意味した。こういう移行は、歴史の必然だったが、ニクソンが発表したときは、そういうものであることは見えていなかった。

商品と貨幣の関係、労働者の賃金と資本主義の価値増大(価値増殖)の問題を解明するところに経済学の最大の謎がある。前澤さんが部下を連れて宇宙に行ったが、費用負担は2人分で100億円だったという。2017年時点での日本の生涯賃金は、男性が2.89億円、女性が2.46億円だと言われている。どんなに一生懸命1人の力で働いても3億円賃金を得ることができない国。これが日本だ。実は、1993年の時点で大卒の男性は日本でも3.24億円もらっていた。そこからは下がりっぱなし。

前澤さんが個人で100億円出せる仕組みはどこにあるだろう。他人を雇って会社を経営し、社長として報酬を得るようにならないと、個人の資産は100億円もたまらない。前澤さんが今回、100億円出したということは、このお金を出してもまだまだ資産をもっているということだ。前澤さんは、2020年時点で20億米ドルをもっていると書かれている。日本円にすれば2000億円以上になる。

労働者の場合、3億円に満たない生涯賃金が、会社を経営したら2000億円になる仕組みはどこにあるのか。
他人の労働によって利益を得ることができれば、大金持ちになれる。ここに資本主義の搾取の秘密がある。どういう仕組みで多額の報酬を得ることができるのか。資本主義の仕組みとは一体何なんか。経済学はこういうことを一緒に考えようということだ。

資本主義の巨大な富によって、つまり利潤の追求と資本の蓄積によって、地球環境が破壊されつつある。しかもこの破壊がとまらない。現在はこういう問題に直面している。地球温暖化問題。気候危機は資本主義の生産によって引き起こされた問題だ。この問題を克服できなければ、人類は生きる環境を失ってしまう。

日本では「クリーンだ」と豪語して原発にしがみついている。原発の仕組みは極めて簡単。核分裂反応を利用してお湯を沸かし、このお湯でタービンを回して発電を行っている。核分裂反応のときの膨大な熱を活用してお湯を沸かすが、核分裂反応は極めて非効率だ。ものすごく少量しか核分裂反応を起こせないので、大量の核廃棄物が残る。人間が目の前に立ったら即死する放射線が放出される廃棄物が「クリーン」な訳がない。人類はいまだに、この廃棄物を処理する能力を持たない。こういう分かりきった事実を無視して「安全だ」というのが資本主義だ。儲かれば、処理不可能な原発にさえ手を出してしまうし、安全でないのは最初から分かりきっているのに、「安全」を振りまいて原発を推進する。

「我亡き後に洪水は来たれ。これがすべての資本家のスローガンである」
マルクスは資本主義の研究の中でこう喝破した。約140年以上も前のマルクスの言葉が、現在の世界経済を串刺しにしている。

経済学を学ぼう。それを生きる力にしよう。
学ぶことは現実を知ること。現実を知れば生き方が変わる。

雑感

Posted by 東芝 弘明