「A-Studio」見聞録
嫁さんが録画していた「A-Studio」を何本か見た。薬師丸ひろ子、中山美穂、吉永小百合、石田ゆり子、みんな好きな女優さんだが、鶴瓶さんとのトークがおもしろい。
スタジオに出演した女優の周辺を徹底的に取材し、出演者の普段の姿を浮き彫りにしていくので、素の姿や心情が現れてきて、見ている人の心にしみてくる。
鶴瓶さんの、やさしい真摯な人柄がにじみ出るのが、スタジオから立ち去った出演者についてしゃべるエンディングトーク。出演者はスタジオの裏で鶴瓶さんのトークを聞いている。中山美穂さんは、夫である辻仁成さんが語っていた話に涙が溢れてきて声が詰まっていた。
鶴瓶。この人は天才だと思っている。27歳の頃、「鶴瓶上岡のパペポTV」というトーク番組をよく見ていた。この番組は日本テレビ系列で放映されていたもので、金曜日の深夜御前1時すぎに始まる1時間の番組だった（放送日は色々変わった様だ）。まったく台本なしのぶっつけ本番のトークは、底なしに面白かった。あれから23年も経っている。鶴瓶さんは、人間の地金が出てきて優しくなった。
A-Studioでは、エンディングトークを聞きたいがために番組を見るという感じになってくる。
人間に対する見方という点で、この人の優しい視点に涙が出てくる。
鶴瓶さんは、山田洋次監督の「母べえ」に出演し、最近は「おとうと」に出演した。渥美清さん亡き後、山田洋次さんの喜劇を支えることのできる人はこの人なのかも知れない。
もちろん、渥美清さんの持ち味を鶴瓶さんが出せるはずはないだろう。鶴瓶さんには鶴瓶さんの良さがある。そういうものとして、映画を見たいと思っている。
「A-Studio」は、心にしみるいい番組だと思う。この番組は連続ドラマのように毎週見たい。
