家の鍵がない
決算委員会の打ち上げがあり、宴会場から歩いて帰った。帰宅すると家が真っ暗だった。
ポケットに鍵は入っていない。出ていくときに鍵を自宅に置いてきた。玄関の鍵を置いているところに鍵を置いたときに、一抹の不安がよぎった。
「もしかして、帰ってきたら閉まっていたりして」
この不安が的中した形になった。時間は夜の9時20分頃だった。裏に回り鍵が開いていないか確認し、窓にも手を触れてみた。どこもかしこも全部施錠されていた。当たり前だよなあ。
「もしかしたら温泉に行ったかも」
そういう考えが頭に浮かんだので、セブンイレブンに歩いていくことにした。
「大門口橋を歩いて渡るなんて、何年ぶりだろうか」
そう思いながら、信号待ちをして、セブンイレブンにたどり着いた。
時間つぶしのために雑誌を眺めることにした。
「ビラを作成するために女性雑誌を参考にしたら」
そういうアドバイスが頭に浮かんだので、「an･an」と「クロワッサン」、「オレンジページ」を見てみた。
レイアウトを真似してみるということだ。
時間を潰していると10時近くになってきたので、いちごテイストのチョコレートを一つ買って自宅に戻ることにした。
冷たい中を歩きながら空を見た。オリオン座が見えた。星を見ながら歩くということなど滅多にない。
自宅に着くと同時に嫁さんの車が戻ってきた。やっぱり温泉に行っていたみたいだ。
よかった。ちょうどいいタイミングだった。
