歴史的事実と妄想を絡めると歴史ロマンが生まれる

出来事,雑感

11時に大学時代の知人に会って、天野に案内した。丹生都比売神社に詣ると、彼はお守りを買って神殿に手を合わせた。
「お守りを買って手を合わせたら念が入っていいんですよ」
彼はそう言った。丹生都比売神社が世界遺産になった根底には神仏習合があり、それを実現したのは自然だったという吉野、熊野、高野の特徴を話した。この神社の横には大きなお寺があったという話をしながら客殿というお店に足を運んだ。客殿は丹生都比売神社の横を少し奥に入ったところにある。門のある古民家。入り口が土間になっており、縁側が廊下になって奥の間に行くことができた。

食事のバリエーションに卵かけご飯があったのでそれを注文した。卵を器に割るとレモン色に近い卵が現れた。
見た途端、妹尾君の卵だと思った。
食事の後、客殿を振り返った。黒い色の瓦に屋根が覆われていた。かやぶき屋根に瓦を乗せたものだった。見上げると屋根の高いところに家紋が見えた。帰り道、コーヒーを飲みにこんにゃく工房に立ち寄った。コーヒーと大きめのケーキを頼んで食べた。お客さんが多い。奥さんも旦那も忙しく働いていた。また近いうちに旦那の話を聞きたいと思った。彼の仕事が多くの話を呼び込んでくる。人と人との関係が広くて深いので、医院のことや世間の出来事に関わることが多く、彼のまわりには自然とコロナ対策の最前線のような感じを帯びてくる。

会った彼は、紀北地域が好きだという。和歌山県内の30市町村をまわって、人と会ってそういうイメージを持ったという。和歌山の南の地方は、海の近くに人が住んでおり、海と山が近いので空間が狭いところが多いらしい。紀北地域は、空間が広くて開放感があるようだ。歴史的な趣もあるのもいいらしい。
かつらぎ町は、飛鳥時代、畿内の南限だった。その当時佐野寺というお寺があり、年代からすると寺の形は、奈良の薬師寺に似ていた可能性があるという話をするのを忘れた。薬師寺は朝鮮王朝の影響を強く受けたお寺で、宮廷女官チャングムが歩いているような色彩の中にある。かつらぎ町にもそういう趣のある尼寺があったという話も面白い。

京奈和ができて、大阪へのトンネルが抜けたので、かつらぎ町は大阪に一番近く、奈良にも和歌山にも自由にアクセスできる交通の要所になった。西インターの京奈和の降り口にあるローソンに朝の早い時間、強盗が入った事件があり、捜査が続いている。交通の要所になっている場所にあるお店で事件が起こった。犯人は奈良や和歌山、大阪方面に自由に行くことができる場所で起こった事件なので、犯人の捜査は難航しそうだ。東西の道と南北の道が通ることによって、交通の要所になったので、地域にも変化が起こりつつあり、この変化の中で起こった事件だったのかも知れない。畿内の南限だったかつらぎ町が、時代を経て新しいハブのような場所になりつつある。高野山の玄関口の一つは間違いなしにかつらぎ町だということでもある。

歴史は、観光の財産になる。勝手なストーリーを組み立てるのではなく、ていねいに事実を積み重ねて、新しい視点を具体的に付け加えるとロマンが生まれる。歴史的事実をふまえて、新しい視点を付け加えながら、勝手に想像する。歴史のロマンというのは、具体的事実と勝手な妄想との絡み合いの中にある。具体的事実に基づく妄想。この二律背反的な間に無限のロマンが生まれるのだ。NHKのBSに『歴史ヒストリア』という番組がある。事実を丹念に追いかけながら各分野の識者が多角的に自由に語り合う。この番組も具体的事実と妄想によって成り立っているように感じる。面白い。

かつらぎ町にも歴史的な遺産がたくさんあるので、具体的事実に基づく妄想を醸成できる地域になっている。歴史のロマンを感じるだけの豊かな自然があるというのがいい。ただし、勝手な妄想が暴走して、事実をふまえないで解釈を重ねていくと荒唐無稽なストーリーができあがってしまう。歴史のロマンは、あくまでも具体的事実をふまえた妄想、この絡み合いの中にある。妄想の上に妄想を重ねるとロマンは色あせる。ここを間違えてはいけない。

自宅に帰ると妻の仕事が押し寄せてきた。今回はキーノートで作成したページをパワーポイントに書き出してみた。ほぼ同じレイアウトで再現できた。注意すべきなのはやはりフォントだ。幸い、メイリオというフォントがある。このフォントには明朝体とゴシック体があるので、これでMacで作成したキーノートをパワーポイントとして書き出しても大丈夫だ。

もう少し、MacとWindows共通のフォントを開発してほしい。ここが少し豊かになれば、レイアウトの崩れは改善できる。フォントはオープンタイプであれば最高だ。だれかこのブログの結論をマイクロソフトに届けてほしい。

出来事,雑感

Posted by 東芝 弘明