新城小学校の最後の学習発表会

出来事

橋本市に山本耕平さんの講演を聞きに行こうと思っていたが、「新城小学校の最後の学習発表会があるのでぜひ参加してほしい」という話が来たので、出席することにした。
来年3月末で新城小学校は閉校となる。12月議会には、新城、志賀、四邑、四郷の4小学校の閉校のための議案が上程されている。
全校生徒6人で「ぞう列車がやってきた」の朗読劇が行われた。みんな出番がものすごく多い。ぞう列車の後は、子どもたちによる新学期から今まで取り組んできた様々な行事のスライド紹介、子どもたち一人ひとりがみんなの前で披露した手品と続いた。

大きな学校では、出番はちょっとしかない。でも新城小学校では、一人ひとりが主人公だった。子どもたちの歌も大きな声で元気がいいし、歌が綺麗だった。20数人のクラスの場合だと、歌をみんなで歌っても一人ひとりの声がかなり小さくて、中には「この子、歌ってるのかなあ」という感じもあるのだが、そんなことは新城小学校ではみじんたりともなかった。
少ない子どもたちを、地域の人々が大事にしている感じがある。お年寄りの席が用意されており、ぼくが小学校の時代からの顔見知りのおじいさんが何人も子どもたちの発表を見ていた。

ぼくたちが卒業した講堂、その同じ舞台で子どもたちは輝いていた。40年前は、ぼくたちがあの舞台で、「狂言の劇」をしたり「大きなカブ」や「アリババと40人の盗賊」の劇をしていた。そんなことも思い出された。
四郷小学校と同じメロディーの校歌である新城小学校の校歌が大きなパネルに上手な習字の字で書かれている。

帰りにMさんを家まで送ることになった。
「ちょっとまってな。大根あげるわ」
Mさんはそう言って、スーパーの袋に大根やチンゲンサイを入れて家から立て来た。
新城の変わらぬ景色の中を縫うように車を走らせた。夕暮れが次第に迫っていた。


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出来事

Posted by 東芝 弘明