都市計画審議会について思うこと

雑感

午前中、役場の議会事務局に行き、最新の介護保険料減免の要綱をコピーしてもらい、さらに写真を探してから事務所に戻った。
昼過ぎに写真とこの要綱を「議会と自治体」に送信した。
午後、1時30分から都市計画審議会が開かれたので、メンバーの一人として参加させていただいた。

かつらぎ町役場というところは不思議なところだ。素人の都市計画審議会のメンバーに仕事を委嘱して、都市計画法というものについては説明しない。説明しないまま、審議に入っていく。この審議会は都市計画の案を決定したり変更したりする。町長に都市計画に関わって建議できる権限も持っている。
都市計画法は、日本の法律の中で開発関係では、最も大きな力をもった法律である。この法律にもとづいて道路計画を立てると、その路線にかかった住宅は、事業が具体的に進められたときには、100%立ち退かなければならない。
この法律は、個人の私有財産を守る権利よりも、道路や市街化の計画の方に権限があるように作ってある。最終的には土地収用法に基づいて、お金で有無をいわさずに買収して立ち退かせることができるようになっている。お金を受け取らない場合、行政は買収対象者の預金通帳に振り込む。強制執行が通用する法律になっている。都市計画審議会の決定は重い。それは私権を制限するからだ。

以前、都市計画に関わって、弁護士事務所に相談に行ったことがある。
「その道路は都市計画なんです」
こう言ったとたん、次のようなやり取りになった。
「裁判しても勝てません。都市計画であればだめです。話になりません」
こんな返事が返ってきた。
「どうしてだめなんですか」
「法律がね、裁判しても100%行政が勝つように作られているんです」
「理不尽なことがあってもですか」
「そうです」
これは、ぼくにとって強烈な体験になった。法律を読むと都市計画の強さに驚かされる。

都市計画法に基づいて案が作成され、この案は縦覧期間を設けて閲覧される。この閲覧のときに住民は文書によって意見を提出できる。行政は、この意見を踏まえて都市計画を決定する。計画決定がなされ、予算が付けられたら槍が降ろうが、爆弾が落ちようが道路は建設される。

こういう性格の都市計画について、ぼくはかねてから、審議会のメンバーにはきちんと法律につては説明して、委員の認識を深めていただきたいと要求してきた。しかし、町当局は、この要求を徹底的に退けてきた。今回もやはり説明はなかった。
都市計画法について説明を受けていない委員が、都市計画決定を行うということになると、当局提案に賛成するという形になることが多い。ものすごく重い決定をするという自覚が委員には生まれない。それは、法律を理解させていないからに他ならない。

他の審議会もほとんど同じ。国保の協議でも、保育所の協議でも、水道審議会でも学校給食でも法律についての基本的な説明はしない。
一体どうして説明をしないのだろう。
それは、委員よりも行政当局の方が上に立ちたいからではないだろうか。審議会という存在は、町当局にとって、お飾りのようなものだと思われる。委員が町当局と同じような認識をもち、法律にも明るくなると、意見の出方が違ってくる。委員の方々が、町当局と対等平等に意見を言い始めると、町当局が提案する意見がそのままでは通らなくなる。少なくともそういう傾向が生じる。
議会という存在を知っている町当局は、審議会の場で原案に修正をかけられて、変更に次ぐ変更が行われるのを潔く思っていないと思われる。そういうことは議会だけでたくさんだ、と思っているかも知れない。

「素朴な意見を聞きたいと思っています」
都市計画法の説明をなぜしないのかを尋ねると、以前の担当者は、ぼくのこう言ったことがある。しかし、素朴な意見で誤った判断が出てくるのは恐ろしいし無責任だろう。

なぜ、審議会のメンバーにきちんと法律の基本をレクチャーしないのだろうか。一度くらい本当の理由を聞かせていただきたい。
レクチャーをしない理由というものがあるはずだ。委員に基本的なレクチャーをしない限り、行政と住民との本当の意味でのコラボレーションはありえない。対等平等の立場に立って協力し合う。これがコラボレーションの原点。情報の共有なしに対等な関係は生まれない。
この分野で態度が改まらないかぎり、住民との協働はあり得ない。
この最後の段落で書いたことに対し、町当局には説明責任を果たしていただきたい。

そうそう、ブログに設定していたメールアドレス、スパムメールが来ないようにアットマークを@にせずに あっとまーく にして、返還してもらうように工夫していた。しかし、Windowsでこのメールアドレスをクリックすると、文字化けが発生してメールが送れないことが判明した。
仕方がないので、メール用のお問い合わせフォームを導入することにした。日々雑感の固定ページ(上のメニューバー)の最後にメールというバーをこしらえた。これでぼく宛にメールが届くようになる。ご用のある方は、ご活用ください。

雑感

Posted by 東芝 弘明