風と人間
風と人間
風が目に見えることを知っていますか
空気がさわさわと動いてやって来たり
去って行ったり
風が稲の上を走り去ったり
円を描いたり
その情景を見るのが好きでした
風が足跡を残すことも知っていますか
夜、風が音を立ていても
静かな朝がやって来る時があります
そんな日の朝
稲が渦を巻いて倒れています
それは、風の足跡です
空気は、普段はおとなしくて
まるで何も無いかのように静かでおとなしいのに
ときどき
人間の想像力をはるかに超えて
姿を見せつけます
悩みは人間社会だけにある
そう見えている人間もいます
時々、風は
人間も自然の一部なんだということを見せるために
姿をあらわしたり
足跡を見せたりしているようです
それはささやかな警告です
でも
忙しいからでしょうか
目の前で起こっていることの方が
遙かに深刻だからでしょうか
その警告が届かない人間もいます
2011年3月11日
東日本大震災と福島原発事故
人間は自然の一部でした
映像が競うように流され
深刻さを増していく事故を追いかけて
私たちは釘付けになりました
あれから2年
復興は遅々として進まず
原発事故は終わらず、深刻さが増えています
でも
忙しいからでしょうか
目の前で起こっていることの方が
深刻なのでしょうか
政治が、誰よりも早く
マスメディアがそれに従うように
まるで走り去る風のように
巨大な警告を
忘れようとしています
復興は事前防災という名の下で土木や建設事業化され
原発事故は再稼働へのステップにされ
事故を経験したからこそ安全だと言って輸出の踏み台にされ
絡んでいるのはお金
経済的利益
少数の権力者にとっては
目の前にぶら下がっている金儲けの方が
大事ということでしょうか











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