わっ、びっくり
朝6時に起きて、ふらふらしながら1階に降りた。洗濯物を洗濯機に入れて、洗剤と柔軟剤を投入しスイッチを押した。ものすごく眠たかったのでリビングのこたつに入って寝ることにした。薄暗がりの中で目が醒め、壁に掛かっている時計を見た。
どうみても、7時40分という時間を指していた。電池が昨日の夜に切れたのか、そんな思いが湧いてきた。
半分寝ぼけながら、ズボンに入っていたiPhoneを見た。
7時40分。iPhoneは明確にその時間を表示した。
「大変だ」
2階に駆け上って、妻と娘に声をかけた。娘はかけ布団をベットから落として毛布1枚で眠っていた。
薄暗かったのは、どんよりと曇った天気だったからだ。
妻と娘が慌ただしく降りてきた。なんで、えー、どうして起こしてくれやんの？
そんなことは知らない。ぼくは、妻と娘が起きてきたら洗濯を干そうと考えて寝ていただけだ。
まずは洗濯物を干した。今日はおばあちゃんがお休みで家に来ないので、朝から洗濯物を干す必要があった。
これが朝の出来事だった。
今日は議会の初日。議会事務局に行くと、朝から議会運営委員会が開かれ、いきなり全員協議会になった。議案の取り下げの説明。波乱含みの議会再開（通年議会なので開会ではない）だった。公の施設等の条例改正で、M議員が議事進行発言をして休憩に入った。議会運営委員会で資料請求していたのに資料が出されていないことについての議事進行だった。これで提案説明が中断し、休憩に入り議会運営委員会が開かれた。結局そのまま昼食休憩に入り、13時からもう一度議会運営委員会が開かれ、資料提出がなされて本会議がようやく再開した。
それでも提案説明が終了して、散会したのは4時30分だった。
そのあと、議員全員協議会が開かれた。公の施設等の改正についての説明がさらに行われた。公民館と児童館、地域交流施設、老人憩いの家など、公の施設の内の中心的な施設について、料金の統一と貸し出しの規定についての統一的運営が図られるものになっていた。公民館の貸出規定は、おそらく近隣の自治体と比較すると一番ゆるやかな部類になるだろう。一方、公民館でない施設を公民館に準じる形で貸し出すというのは、逆に少しハードルが高いかも知れない。
自治区の会議については、自治区活動のみの場合は、公民館であっても使用料を課すことになった。これは、町が建てた公共的な建物をもっぱら集会所として活用しているケースにあわせたものだ。そもそも、公共的な建物をもっぱら地域の集会所として活用してきたところに問題があるのだが（この中には公の施設もある。これはおかしいといわざるを得ない）、現状、これらの施設は、地元が管理運営費用の一部を負担して行われている。その一方で、地域には自主的に建てた集会所もかなりの数にのぼる。こちらの方は維持管理補助金を町が出している。
町長がこだわったのは、地域が自主的に建てた集会所や町の公共施設を利用した集会所は地元負担がともなっているのに、公民館や児童館を使用している地域が使用料を払っていないのは不公平だという点だった。
この問題に整合性を持たせるために、町内会や自治区が公民館等を使う場合、使用料をいただくという方針を出したということだ。これは、地域の活動について、公益性のある活動という点から整理したのではなく、地元負担がともなわざるを得ない集会所のあり方を軸に、そこと整合性を持たせるために、公民館活動と町内会、自治区の活動を区別したということだろう。こういう分け方ができないのかといえば、できるということになると思われる。いわば自治体による裁量の範囲ということだろう。
公の施設は、住民の福祉の増進に寄与することを目的に建てられた地方公共団体の建物であり、その根拠は地方自治法にある。公の施設の内、とくに住民による建物の利用を前提とした施設（学校や幼稚園、保育所、公営住宅等を除く）の場合、これらの施設に使用料規定がない場合は、全て無料での貸し出しになり、住民が使用を願い出れば、貸し出すことを拒めなくなる。使用料を取るためには条例に根拠が必要になる。使用に対して制限をかける場合は、制限をかける明確な根拠がいるが、その制限も公共の福祉の増進に寄与するという考え方に貫かれなければならない。
公の施設の管理運営は、直営ないし指定管理以外に方法がない。後残されているのは管理についての部分委託のみだ。しかし、本町は、公の施設でありながら集会所的にしか使っていない施設が存在する。住民に広く共用していない施設が、公の施設のまま存在していることには矛盾があるし、そういう施設をもっぱら地域住民が管理しているのにも問題がある。今回の整理は、このような問題を解決するための第一歩になるだろう。このような問題をどう解決するのかは、さらに検討が必要になる。
朝から慌ただしい1日だった。
