米朝首脳会談が成功しますように
1日中パソコンを触っていたら肩がものすごくこってしまった。しなければならない仕事がたくさん残っている。
さて、北朝鮮と韓国の首脳会談について、非常に画期的な首脳会談になったと書いたが、反応は芳しくなかった。わが家のおばあちゃんは、「北朝鮮はウソばっかりついてきたので信用できない」と語っていたし、国会が空転していることについて、野党はしょうもないことばかり追及して、大事なことが審議できない」と言っていた。
こういうおばあちゃんの言説は、テレビばかり見ている人に共通している見方ではないだろうか。
日本のマスメディアが、どういう論調で状況を伝えているのか、おばあちゃんのつぶやきを聞いていると、つぶさによく分かる。国民を一つの見方に流し込むという点では、テレビが果たしている役割は大きい。マスメディアは一体何を見ているのだろう。うちのおばあちゃんのような人に不安を与えるのがメディアの仕事なんだろうか。
アメリカのトランプ大統領が板門店に行って米朝首脳会談を行うということは、非常に重要だと思われる。今度の会談が実のあるものになれば、文字どおり朝鮮戦争の終結が日程に上ってくる。
38度で分かれた歴史的経緯に日本は関わっている。日本は北側を関東軍司令官が管轄し、南側は朝鮮軍司令官が管轄していた。分割していたのは38度線だったようだ。ソ連は関東軍と戦い、関東軍が管轄していた地域を占領した。日本の植民地支配の仕方が分割に深く影響を与えたということだ。
アメリカは当初、朝鮮半島の統一を目指したが、統一を拒否したのは、ソ連の影響を受けた北側だった。しかし、いち早く総選挙を行ったのは南側で1948年8月15日に大韓民国が成立した。その後少し遅れた9月9日、北側に朝鮮民主主義人民共和国が成立した。
1950年、朝鮮戦争が勃発したのは、北が大韓民国に攻め入って、武力で朝鮮半島の統一を行おうとしたからだ。朝鮮戦争に対しアメリカは、国連軍として戦争に参加した。日本が軍の管轄を38度線で機械的に分けていたが、朝鮮戦争によって、南北が押し返したり押し返されたりして、確定した軍事境界線は38度線どおりにならず、東側には韓国がかなり食い込み、南側には北朝鮮が食い込む形になった。休戦協定は、このときの状況を固定し、38度を軸にして新しい軍事境界線を引いた。1953年の休戦協定に反対した韓国はこの協定に参加せず、休戦協定に調印したのはアメリカと北朝鮮だった。この戦争による北朝鮮と韓国の死亡者は126万人。戦争によって離れ離れになった家族は1000万人に上った。
北朝鮮が一貫してアメリカに対して挑発的行動を取ってきたのは、アメリカが戦争当事国であり、休戦協定の当事者だったからだ。こういう歴史的経緯をもっている朝鮮半島について、日本が非常に深く関与し、影を落とす存在になっていることを知っている人は本当に少ない。38度線による分断の原因の一つが日本の軍部にあることさえほとんど知らない人が多い。民族の悲しみと統一を求める願いの深さが朝鮮戦争にあり、朝鮮戦争の終結が、どれだけ深い意味を持っているかを日本人は知らない。
「北朝鮮は何をするか訳の分からない国」
という意見が日本にはある。これは事実をまともに伝えない結果、生まれている意見だと思われる。
北朝鮮がアメリカを相手にしてきたのは、非常に理解しやすい。北朝鮮にとって、戦争の最大の相手国はアメリカであり、アメリカがアジアで軍備の増強をおこなうことが、北朝鮮にとっては最大の脅威だったということだ。
アメリカは今、沖縄や佐世保、岩国などの米軍基地を再編強化している。アメリカは、日本に海兵隊を配備しているが、海兵隊を本国以外に配備することを許しているのは日本だけだ。戦争仕掛け人であり殴り込み部隊と呼ばれる海兵隊を、日本以外の国は受け入れていない。受け入れたらアメリカの戦争にその国が巻き込まれる可能性がある。この物騒な海兵隊にオスプレイが実戦配備されたのは、殴り込みをかける戦闘部隊をさらに強化しているということだ。
こういう状況のもとで、北朝鮮が過敏に反応し、核開発を行って来たというのが、ここ数年の動きだろう。北朝鮮は、日本を相手に戦争を引きおこそうとはしていない。北朝鮮は、軍事国家として、アメリカと対峙していたのだ。
安倍政権は、北朝鮮の軍事上の戦略を国民には伝えないで、落ちる可能性のない弾道ミサイルに対し、あたかも日本に飛んでくるような宣伝をし、Jアラートを発して、国民に避難訓練までさせてきた。麻生さんが昨年秋、総選挙に勝った時に「北朝鮮のおかげ」だと言ったが、まさに安倍政権は北朝鮮を利用してきたのではないだろうか。
この歴史に今、終止符が打たれる可能性が生まれている。この間、文在寅大統領が、一貫して戦争は避けなければならないと主張し、北朝鮮に対して心を開いて、オリンピックに臨み、南北首脳会談を実現した。この努力は賞賛に値する。今度は、あの朝鮮戦争によって固定化された軍事境界線で米朝首脳会談を開こうとしている。トランプ大統領が、この間、一貫して朝鮮戦争に言及しながら米朝首脳会談に触れているのは意味が深い。
戦争当事国同士が、朝鮮戦争を終結しようという意志を明確にして、会談しようとしているのは、極めて歴史的なことではないか。戦後の歴史を踏まえて、この間の首脳会談の動きを見ていれば、今目の前で何が起こりつつあるのかがよく分かる。完全な非核化は、朝鮮戦争の終結という大事業が行われ、韓国と北朝鮮との間で和平が実現するプロセスの中で進展するものであり、非核化だけが一人歩きして実現することはあり得ない。
朝鮮戦争の終結と平和協定の締結こそが、非核化への第一歩である。戦後日本における警察予備隊も、日米安保条約も、出発は朝鮮戦争が引き金になってきた。北東アジアに残されていた朝鮮戦争が終結するのは、北東アジアと全アジア、世界にとっても非常に大きな変化になる。この動きは、日米安保条約のもっている意味の変更にもつながってくる。朝鮮半島の非核化というのは、北朝鮮の核兵器廃絶と韓国にあるアメリカの核兵器の廃絶を意味する。これが実現すれば、日本の中に密約で持ち込んでいるアメリカの核兵器の撤収も課題になってくる。
韓国と北朝鮮、アメリカの間で起こりつつある変化に対して、懐疑的になるのは自由だが、難しい交渉が成功することを願うのは、当然のことではないだろうか。朝鮮戦争の終結と和平の先に朝鮮半島における核兵器の廃絶があり、このことの実現は日本にとっても極めて意義深いものではないだろうか。日本は、アメリカと韓国、北朝鮮の会談の成功を求め動くべきだろう。憲法第9条を外交に生かして、積極的に平和を実現するために、日本は努力しなければならない。











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