全員暴投内閣？
森友・加計学園問題でウソをついて誤魔化して、何の責任も取らない安倍総理が任命した内閣は、「全員野球」内閣として、みんなで虚偽やウソ、改ざん、不正をしているのか。安倍さんを筆頭に全員で変なことをしているのかも知れない。全員暴投内閣、ほぼ全員エラー内閣、スキャンダル内閣と言う状態になっている。
片山さつきさんは、生活保護バッシングを行い、生活保護の基準を切り下げるよう動いた人だ。事実にもとづいて議論を深めるというのではなく、自分の主観で偏見をふりまきながら生活保護者を批判するという一貫性がある。
具体的に書くために「片山氏と安田浩一氏の生活保護に関する対談をまとめたtogetterがあります。（「生活保護 激論120分 蔓延する「不正受給」は本当か」週刊朝日 2012年07月20日号 122-125頁の内容の一部ツイートです）」から引用してみよう。片山さんの人となりがにじみ出ている。これは、週刊朝日に活字として掲載されたものだから、本人公認の発言だ。
片山：大阪西成で65人の居住者のうち64人が受給者だというマンションを見てきましたが、一部屋が4畳半か6畳一間とか。私が82年に大蔵省に入省したときの寮なんてそれより狭かった
安田：そのことを生保の受給者と同列に語るのはおかしいですよ
片山：でも私は自力で大蔵省に入りましたよ
片山「怠けている人が生保を受けて年収4百万の人より良い暮らしをしているんですよ」
安田「年収４百万どこから来た数字ですか？」
片山「税金も払わないでしょ」ずっとこの調子話がかみ合わない。
片山：「日本の生活保護受給者は旅行にも行くしお酒も飲んでいるでしょう。生活保護を受ける人は自立してないんだからある程度の不自由は（あるべき）」「私は自力で大蔵省に入りましたよ。問題は自力で頑張った人と頑張らなかった人に差がつかなかったら、誰も頑張らない」
片山：（話を聞いた医者が）受診する生活保護受給者の身なりや生活ぶりは決して困窮していないと言ってますよ
安田：誰もが分かりやすく困窮状態であることを示さない限り受給できないというのでしょうか
片山：じゃ、見に行けば？
安田：見に行ってますよ。取材してますから
こういう偏見に満ちた発言をする人が、安倍内閣の中にいて、内閣府特命担当大臣（地方創生、規制改革、 男女共同参画）、女性活躍担当大臣を務めている。
片山さんは自民党の憲法改正草案の作成にかかわった人でもあり、
「国民が権利は天から付与される、義務は果たさなくていいと思ってしまうような天賦人権論をとるのは止めよう、というのが私たちの基本的考え方です。国があなたに何をしてくれるか、ではなくて国を維持するには自分に何ができるか、を皆が考えるような前文にしました」
という発言をした人だ。
天賦人権説が権利と義務との関係で捉えられているという認識に基づいて、天賦人権説を止めると言う。日本国憲法の基本的人権は権利と義務が対になっていない。これは読めば分かる。日本国憲法に書かれている義務は「教育の義務」「勤労の義務」「納税の義務」の3つ。権利と義務は対の関係ではない。こういう憲法の基本を理解しないまま、自説を展開している。天賦人権説をとっていなかった憲法は明治憲法だ。この憲法の下では、国民の権利は、大日本帝国の法律の範囲内に置いて保障されるに過ぎなかった。天賦人権説を止めるということは、国家が国民の権利を制限して、命令を発することができるということになる。片山さん流にいえば、「国民は私に命令するな、私が国民に命令する」ということなのかも知れない。
片山さんは、「国」と言って国家権力とは言っていないが、片山さんのいう「国」という概念の中には当然、具体的な「国家権力」が入るのは間違いない。片山さつき大臣のような人が入っている「国家権力」に対して、「国があなたに何をしてくれるか、ではなくて国を維持するには自分に何ができるか」と問われても困惑してしまう。何の責任も取らずに、違法なことを繰り返して反省も辞任もしない人が動かす権力というのは恐ろしい。この権力に従えと言う人物に国を任せてはならない。
安倍内閣は、封建時代のような人治主義になりつつる。封建時代でも法律はあったが、その法律は権力者の判断で右だったものが左になったりした。法というものが為政者の都合のいい判断によって、活用されたり曖昧にしたり、無視されたりした。安倍内閣のやっていることは、こういう手法に近いものがある。片山さつきさんをめぐる疑惑は、あっせん受託収賄罪も含めて強烈に噴出している。これを問題にしないで辞任も求めない内閣というのは、法治国家の内閣ではない。こういう人物を抱える安倍内閣というのは、国民と全く乖離した存在になりつつあるのではないだろうか。
